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Benwiskin Co. Sligo 514m
ベンウィスキン(Benwiskin)はスライゴを象徴するベンブルベン*の北稜に突き出すようにそびえる514メートルの山です。
*ベンバルベンとも
独特の山並みはベンブルベンよりもインパクトがあります。
私がこの山の存在を知ったのは、ベンブルベンの登山口を探して彷徨っていて時で、見た瞬間に登ってみたい病に取りつかれてしまいました。
ちなみにベンブルベンへの登山口を探して彷徨っていた時に見つけたおっかない注意書き。
「犬は射殺する」と書いてあります。
ベンブルベンの北側の登頂可能そうな場所の近くにあったのですが、これを見て北側からの登頂はやめようと思いました。
頂上のとんがり具合から「本当に登れるんかい」って思ってしまいそうですが、北側以外の斜面は緩やかなので、北側から以外であればどこからでも登頂可能です。
色々なルートが考えられると思いますが、私自身は東側から登ってみました。
山の東側には植林帯が広がっていて、植林帯管理のための道(砂利道)が通っているので歩きはじめはこの道を通りました。
植林帯を抜けるとその後は道らしい道はありません。
山の斜面に鉄条網が張られているところがあったので、鉄条網伝いに登っていきました。
鉄条網の張られた斜面を振り返るとこんな感じ。
傾斜は結構きついです。
斜面を登って稜線上に出ると、下から見上げたときのイメージとは全然違うだだっ広い光景が広がっています。
ベンウィスキン山の最高地点はとんがって突き出た部分ではなく、このだだっ広い稜線上にあります。
青い三角の所がベンウィスキン山の最高地点です。
登り始めからここまでの距離は1.5㎞、所要時間39分でした。
頂上で記念撮影。
頂上からの眺め。ドネゴールのスリーヴ・リーグがよく見えます。
ベンウィスキン山頂上から見たベンブルベン。
山の東側の景色。一番高いのはスライゴ州最高峰のトラスクモア山です。頂上のテレビ塔がうっすらと見えます。
山のとんがった部分の先端付近にも行ってみました。
かなりのスリルがあります。
最先端部分からの眺め。
この山のとんがり部分の最先端に立って記念撮影をしようと、カメラを三脚にセットしてセルフタイマーで撮影しようとしていたところで思わぬアクシデント発生。
なんと三脚に載せたカメラが風に煽られて三脚もろとも落ちてしまったのです。
幸い(?)なことに山の下までは落ちず途中で引っかかって止まってくれたのですが、結構な高さを落ちたので手を伸ばしたぐらいでは届きません。
トレッキングポールを使ってもぎりぎり届かず、下に降りようにも足場がないのでどうすることもできません。
そうかといって高かったカメラを目の前で諦めて帰るわけにもいきません。
これまで撮った写真がメモリーカードの中に入っているわけですから、せめてカードだけでも拾い上げたいと思い、いっそのことトレッキングポールを使ってカメラと三脚を麓まで落下させようかとも思いました。
カメラは壊れてしまうでしょうが、メモリーカードは拾い上げられるのでそれだけでも十分かなと思ったりと、
色々なことを考えていたのですが、
ふと先ほど登ってきた斜面に張られていた鉄条網を思い出しました。
鉄条網は数メートル間隔で支柱に張られているのですが、一番最後の支柱に余ったと思われる鉄線がぐるぐる巻きにされていたのです。
その鉄線を使えば何とかなるかもと思い、鉄線を借りてきました。
鉄線をトレッキングポールに巻き付けて、反対側を釣り針のように折り曲げて、まるで釣りをするかのように下に垂らしていって、カメラのストラップにひっかけました。
そうしたらうまい具合にストラップに引っ掛かってくれて、無事にカメラを吊り上げることができたのです。
幸いカメラ本体とメモリーカードは無事だったのですが、レンズは壊れてしまいました。三脚も曲がってしまい使い物にならなくなってしまいました。
ただレンズは山の最先端はスペースが少なくカメラと被写体(私)の距離が近すぎたことから広角レンズに取り換えてあったのです。
広角レンズもそれなりにしたので、もったいなかったのですが、メインで使っている標準レンズが無事だったのが不幸中の幸いでした。
本日通ったルート。帰りは植林帯の中をショートカットして直線的に下りました。
往復の総距離は4.52㎞、所要時間は1時間33分でした。
頂上についてから麓に降りるまでに1時間も掛かっているのは、カメラ釣りに時間がかかったから(笑)。
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