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[アイルランド最大のドルメン&アイルランド初の水力発電所]
Mount Leinster Co. Carlow/Wexford 796m
マウント・レンスター山(Mount Leinster)はカーロウ県とウェックスフォード県に跨がる標高796メートルの山です。
山頂にカーロウ県とウェックスフォード県の県境が通っています。
マウント・レンスター山はブラックステアマウンテンという山脈の一角を成す山で、同山脈の最高峰となっています。
ちなみに日本に「ブラックステアマウンテン」というアイルランド産の競走馬がいるそうです。
マウント・レンスター山の山頂には高さ130メートルのテレビ塔が立っています。
テレビ塔はアイルランドの国営放送局RTÉ(日本のNHKに相当する)が管理していて、頂上までテレビ塔管理用の舗装道路が通っています。
マウントレンスター山を通る舗装道路は恐らくアイルランドで最も標高の高いところを通る舗装道路だと思われます。
テレビ塔管理用道路を歩いて登るのであれば、簡単に頂上まで登ることできます。
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テレビ局の施設ですので、入り口には門があって鍵が掛けられています。徒歩で登る分には特に問題ないようで、門の脇から勝手に入ってしまって大丈夫です。
頂上まで舗装されているので、簡単に登れます。
マウントレンスター山の頂上まで続く歩道道路。
私がこの山に登った当時のアイルランドでは、テレビ放送がアナログからデジタルへの切り替え準備をしている頃で、各地でデジタル放送用のテレビ塔の設置が進められていました。
マウント・レンスター山頂のテレビ塔。高い方がアナログ用、低い方が建設中のデジタル用です。
テレビ塔設置に使用しているクレーン。優に100mはある巨大なクレーンです。
マウントレンスター山は基本的に麓から頂上まで全て舗装されているので、誰でも簡単に歩くことができます。
登山口から頂上まで約2km、往復で4kmなので一時間ほどで往復できます。
標高796メートルはアイルランドの中では高い部類になります。
360度のパノラマが広がる山頂からは、ウィックローの山々や、リムリックのガルティー山脈なども見渡すことですきます。
周りに遮るものが何もなく、いい風が吹くのでハンググライダーやパラグライダーなどのスカイスポーツを楽しむこともできるようです。
山頂の三角点。
頂上で記念撮影
テレビ塔と一緒に。
山頂からの眺め。恐らくこの道路がアイルランドで最も高い所を通る舗装道路だと思います。
アイルランドで一番標高の高いところを通る舗装道路
本日歩いたルート
歩いた距離は往復で5.52km、所要時間1時間19分でした。
麓の牧場から見上げたマウントレンスター山
カーロウ州の州都カーロウの町から3kmほど東へ行ったブランズヒルというところにアイルランド一番大きいと言われる「ブランズヒルのドルメン(Brownshill Dolmen)」という巨大なドルメンがあります。
右に見える大きな石がブラウンズヒルのドルメンです。畑の中に忽然と姿を現します。植えられているのは麦です。
麦畑の麦の穂
これがアイルランドで一番大きいと言われるブラウンズヒルのドルメン。
紀元前3000~4000年頃のものと言われ、上に載っているキャップストーンは重さ150トン以上と言われヨーロッパで一番重たいのでは言われています。
人の背丈と比較するとこの通り。かなりの大きさだと思います。
ブラウンズヒルのドルメンを見た後はカーロウの町を散策してみました。
カーロウ城。城といっても壁の一部しか残っていないような城です。
カーロウの町のメインストリート。
メインストリート沿いの写真館「トーマス・サンダーランド写真館」さんに飾られていたモデルさんの写真。
モデルさんはローズ・オブ・トラリーのカーロウ代表のジェシカ・アダムソンさん。
ローズ・オブ・トラリーとは毎年8月にケリー州のトラリーで開催されているアイルランドでは大変人気のある美人コンテストです。
毎年8月の開催されアイルランドの夏の風物詩の一つとなっています。
ジェシカ・アダムソンさんのプロフィール。本業は先生だそうです。
カーロウの町のランドマークの一つ、カーロウ・アサンプション大聖堂(Cathedral of the Assumption, Carlow)。
この建物は「オールド・アッセンブリー・ルームス(The Old Assembly Rooms)」という建物で、ノーベル文学賞を受賞したバーナード・ショーと関係のあるところらしいのですが、詳しいことは失念・・
バーナード・ショーは「マイフェアレディ」の原作の「ピグマリオン」を書いたダブリン出身の作家です。
カーロウの町を離れカーロウ・カウンティ散策へ。
私の旅の基本は行き当たりばったりなので、適当に車を走らせます。
この写真はカーロウ州の「Bilboa」という所の近くです。
Bilboaの郵便局
Bilboaの教会
適当にドライブを続けていると、素敵な橋を発見。
ミルフォード橋(Millford Bridge)という名前の橋のようです。
下を流れる川はアイルランドで2番目に長いバロー川(River Barrow)。
ミルフォード橋のたもとには大きな石造りの建物が建っています。
ここはイギリス、アイルランドを通じて初めて水力発電所だそうです。
1790年に建てられ、もともとは粉挽所として使われていたそうですが1891年に発電施設として転換。
現在も現役の発電所だそうです。
建物の壁に埋め込まれていた解説板。
1891年7月13日にカーロウはアイルランド、イギリスを通じて初めて水力発電によって明かりが灯ったと書いてあります。
かなり大きな建物です。粉挽所としても大きい部類に入ると思います。
反対側から見たミルフォード橋。取水施設の一部らしきものが見えます。
田舎道を走っていたら、道路の側溝に鉄の棒を敷いた所がありました。
農家の家の入り口とかにはよく見るのですが、公道で見る機会は少ないです。
これはカトルグリッドといって牛を外に出さないために設けてあります。
牛は鉄の棒と棒の間の隙間を怖がるそうで、カトルグリッドがあれば外に逃げていかないそうです。
これは私が住んでいた家の門のところのカトルグリッドです。
こんな風に農家さんの家の門のところに設けられていることが多いです。
再びカーロウの町に戻ります。ここは泊まった宿の前を流れるバロー川。
この日泊まったのはバローロッジ(Barrow Lodge)というB&B。
一人だったけどファミリー用の部屋に泊まりました。オフシーズンで宿泊客が少なかったり一人しかいない時だとこういうこともあったりします。
バローロッジの食堂。面白い絵が飾ってあったのですが、誰が描いたものか見るのを忘れてしまいました。
こちらの朝食の定番のシリアル各種
トーストとソーダブレッド
これがなきゃ朝が始まらない。フルブレックファストです。
ここはホワイトプディングがなくて代わりにマッシュルームが付いてきました。(ホワイトプディングもマッシュルームも付くところもあります)
翌日はウェックスフォード州へ出かけました。
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