アイリッシュ音楽のコンサートを見にダブリンへ - ついでに観光
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
先月(10月後半)にダブリンマラソン出場を兼ねてダブリンを訪れましたが、1か月して再びをダブリンに来ることになりました。(ダブリンマラソンの模様こちらのページでご覧いただけます。)
今回はマーティン・ヘイズのコンサートを見るためにやってきました。
RTÉコンサート・オーケストラはアイルランドの国営放送局「Radio Telefís Éireann(アイルランド放送協会)」が運営するオーケストラです。日本のN響に近い存在でしょうか。
演目はアイルランドの新進気鋭の現代音楽の作曲家「デイヴ・フリン(Dave Fynn)」が作曲した、アイルランドの伝統楽器とオーケストラを融合させた新しい作品と共に、クラシックの曲やマーティン・ヘイズとデニス・カヒルによるデュエット演奏がありました。
これでかなり後ろの席です。これがアイルランドで一番立派(?)な国立のコンサートホールの全体像です。日本だと○○市民会館とかとほぼ同じくらい規模だと思います。アイルランドは国全体の人口が少ないので、どんなものでも日本と比べると規模が小さくなります。
演目はデイヴ・フリン作曲のThe Man from Maghera Rambles Through Africaから始まって、マーティン・ヘイズの伝統曲のセット、アルヴォ・ペルトというエストニアの作曲家の曲などが演奏されました。
マーティン・ヘイズとデイヴ・フリンを紹介したページ
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
コンサートの翌日はウィックロー州最高峰のラグナキリア山を登りにウィックロー山地に行ってみました。
ラグナキリア山登山の模様はこちらのページでご覧いただけます。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
ウィックローの山を歩いた翌日はダブリン動物園とキルメイナム刑務所に行ってみました。
ダブリン動物園は先月のダブリンマラソンでも走った欧州一広い公園「フェニックスパーク(Phoenix Park)」の中にあります。
1831年に開業した世界で3番目に古い動物園です。28ヘクタール(東京ドーム約6個分)の敷地面積はヨーロッパ最大級だそうです。
11月下旬の平日とあって園内は閑散としています。
以下は動物園で見てきた動物たちです。
肌寒い陽気のせいか元気がない動物が多いような気がしました。
ライオンもなんとなく寒そうにしています。
以前はアイルランドにも野生の狼が居たそうです。
さすがにペンギンは元気良さそうにしていました。
園内にあった、マクビティの「ペンギン」の販促を兼ねた(!?)、ペンギンさんになって写真を撮りましょうコーナー。
マクビティのペンギンとは、ダイジェスティブビスケットでお馴染みのイギリスのマクビティ社から出ているビスケットです。アイルランドの定番の"茶菓子"のひとつです。
人懐っこいカワウソ。ちなみにアイルランドの田舎(田舎じゃなくても?)には野生カワウソが普通に住んでいます。
園内には爬虫類のコーナーもあります。
こちらはカメレオンでしょうか。
ダブリン動物園に居た「カササギ(Magpie)」。これは飼育されているものではなく野生のカササギです。アイルランドではよく見るカラスの仲間の鳥です。アイルランドの伝統曲の「チャタリング・マグパイ(Chattering Magpie)」の「マグパイ」とはこの鳥のことです。
これも動物園に居た野鳥。アイルランドのどこに行って見かける「ロビン」という鳥です。
クジャクは放し飼い?なのかそこら中で餌を啄んでいました。
テイトーのポテチを持っていると追っかけてきます。
園内のお土産屋周辺をうろつくクジャク。客の買ったお菓子のおすそ分けが貰えると思っているのか、お土産屋さん付近にクジャクがたむろしていました。
ダブリン動物園の羊。私の住んでいるフィークル村だと動物園に行かなくても毎日見れます。
ダブリン動物園のお土産屋さんで売られていたダブリン動物園のロゴ入りチョコレート。
ダブリン動物園土産の象のぬいぐるみ。日本の動物園のお土産屋さんでも売っていそうな国際的?なデザインが特徴のぬいぐるみです。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
動物園の外に居た野生のリス。フェニックスパークは色々な動物が生息しているところとして知られています。公園内には鹿も居ます。
動物園の近くに建つウェリントン公爵記念碑。高さ62メートルはオベリスクとしては欧州一の高さになるそうです。
フェニックスパークから見たギネスの工場。明日はギネスの工場を見学に行く予定です。
フェニックスパークの中にあった可愛らしい喫茶処
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
ダブリン動物園の後はキルメイナム刑務所に行ってみました。
キルメイナム刑務所はアイルランド独立のために戦った1916年のイースター蜂起のリーダーたちが収監され処刑された刑務所です。
アイルランドの歴史を語る上で非常に重要な場所となっています。
キルメイナム刑務所の中の礼拝堂(チャペル)です。
ツアー参加者はここに集められて、ここから
イースター蜂起の首謀者の一人のジョセフ・プランケットは処刑される7時間前にここで結婚式を挙げたそうです。
ここからツアーがスタートします。
この部屋には誰が収監されていたとか、色々なことを聞きながら回っていきます。
上に載せた刑務所内のチャペルで結婚式を挙げたジョセフ・プランケットの結婚相手のグレース・ギフォード(Grace Gifford)が収監されていた部屋。
グレース・ギフォードはアイルランド内戦の際にここに収監されていたそうです。
グレース・ギフォードが収監されていた部屋には、彼女が書いた絵が残されています。絵は「マドンナとチャイルド(Madonna and Child)」と題されています。ちなみにグレースの職業は漫画家(新聞の風刺漫画が専門)だったそうです。
キルメイナム刑務所の大広間(?)。U2の「セレブレイション(A Celebration)」という曲のPVに写っている場所です。
キルメイナム刑務所で収録されたU2のセレブレイションのPV。
ここはキルメイナム刑務所に収監されたイースター蜂起に首謀者たちが処刑された場所です。十字架が立てられている所に立たされて銃殺されたそうです。イースター蜂起のリーダーであったジェームズ・コノリーは蜂起中の戦いで足を負傷し立って歩けない状態だったので、椅子に座らされたままの状態で撃たれたそうです。
ダブリンの主要ターミナル駅の「コノリー駅」の駅名は、ジェームズ・コノリーの名前から取られています。
キルメイナム刑務所の資料展示コーナー。昔の写真や処刑されたイースター蜂起のリーダーたちの遺品などが展示されています。
キルメイナム刑務所に収監され処刑されたイースター蜂起のリーダーたちの遺品。中でも興味を引くのが、、
イースター蜂起の中心人物の一人で、キルメイナム刑務所で処刑されたマイケル・マリンが生前に演奏していたフルート。
木製のキー付きフルートです。演奏していた音楽はアイルランド伝統音楽だったのでしょうか?
ダブリン南部のダンレアリーにあるダートの駅「ダンレアリー・マリン駅(Dún Laoghaire Mallin)」のマリンはこのマイケル・マリンから取られたそうです。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
ダブリン動物園とキルメイナム刑務所を回った翌日はギネスビールの工場見学に行きました。
前日の夜に雪が降りダブリン一面雪化粧の朝となりました。
一番搾りのギネス?搾りたてのギネスだそうです。(試飲可)
昔のギネスブック。ギネスブックはもともとギネスビールのギネス社から発行されていたそうです。
ギネスブックはもともとギネスの社長が、仲間と狩りに行った時に狩りの獲物のうち、世界一速く飛べる鳥はヨーロッパムナグロかライチョウか、という議論になり、なかなか結論が出なかったためで、こういう事柄を集めて載せた本があれば評判になるのではないかと発想したのがきっかけとなり発売されたそうです。
ギネス・ストアハウスの最上階は展望室となっていて、ダブリン市内を一望できます。
展望室から眺めたダブリン市内。市内の代表的な建物がよく見えます。
手前左側のドーム型の屋根はアイルランドの最高裁判所「フォー・コーツ」、その後ろにダブリン尖塔が見えます。右手の真ん中にはリバティーホール(Liberty Hall)が見えます。リバティーホールは1965年に建てられた16階建てのビルで建てられた当初はダブリンで一番高い建物でした。
手前右手は聖パトリック大聖堂、真ん中奥に見えるのはアイルランドの国技と言われる「ハーリング」やアイルランド独自のフットボール「ゲーリックフットボール」などのゲーリックゲームの試合が行われるクローク・パーク(Croke Park)です。
右手に見えるひときわ高い煙突はプールベグ火力発電所(Poolbeg Generating Station)の煙突です。高さは207メートルあって、アイルランドにある建造物で6番目の高さになります。
雪化粧を施したダブリン南部の山々。
そして間近で見たギネスの工場です。
最上階で飲むギネスは格別です。
ギネス・ストアハウスの一階はショップになっていて、ギネス関連の色々なグッズを売っています。
ギネス・ストアハウスの出口。日本語も載っています。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
ギネス・ストアハウスの見た後は、ダブリン市郊外にあるグラスネヴィン墓地(Glasnevin Cemetery)に向かいます。
グラスネヴィン墓地にはカトリック開放の父、オコンネル像やオコンネル・ストリートでお馴染みのダニエル・オコンネルの墓を始め、アイルランドの首相、大統領、政治家、芸能人など多くの有名人の墓があります。
この墓地はイギリス支配下で差別を受け、埋葬の地を持てなかったカトリック教徒のためにダニエル・オコンネルが働きかけ1832年に造られたそうです。
ラウンドタワーを模したひときわ大きなお墓はダニエル・オコンネルのお墓です。
アイルランド初代首相であり第3代大統領を務めたエイモン・デ・ヴァレラのお墓もグラスネヴィン・セメタリーにあります。
デ・ヴァレラもイースター蜂起の主導した人物の一人として、上に載せたキルメイナム刑務所に収監されましたが処刑されることはありませんでした。
1916年のイースター蜂起の際に上のエイモン・デ・ヴァレラと共に戦った「マイケル・コリンズ」の墓です。エイモン・デ・ヴァレラの墓と比べてマイケル・コリンズの墓には多くの花が手向けられているのは何故なんでしょう??
GAA*の創始者「マイケル・キューザック(Michael Cusack)」もこの墓地に眠ります。
墓地の近くにはGAAの総本山ともいえるクローク・パークがあります。
*「GAA」とはGaelic Athletic Associationの略で、日本ではゲーリック体育協会と訳される、アイルランドの国技とされるハーリングやゲーリックフットボールといったアイルランド発祥のスポーツを統括している協会です。
グラスネヴィン墓地の近くにあるアイルランドの伝統的スポーツの総本山(日本の国技館に相当する!?)「クローク・パーク(Croke Park)」
クローク・パークのすぐ脇を流れるロイヤル運河(Royal Canal)。
ロングフォード州のクルーンダーラからダブリンに至る全長140kmの運河です。
グラスネヴィン・セメタリーの隣にある花屋さん。墓地の隣に花屋さんがあるのはいずこも一緒ですね。
グラスネヴィン墓地に落ちていた毬栗。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
グラスネヴィン墓地のお隣には高山植物、ハーブ園、熱帯植物など様々植物を楽しむことができる国立の植物園「ナショナル・ボタニック・ガーデン(National Botanic Gardens)」があります。
19.5ヘクタールの広大な敷地の中に様々な植物が植えられています。
←目次に戻る |