アイルランドの音楽を代表するフィドル奏者を時代、地域別に紹介しています。このページではアイルランド南西部のリムリック州、ケリー州、コーク州出身の奏者、アイルランド南東部のウェックスフォード州ゆかりの奏者、アイルランドの首都ダブリン出身またはダブリンとゆかりのある奏者、イギリスやアメリカに移民として渡った奏者、そしてその子供など海外の奏者を紹介しています。
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リムリックはアイルランド西部に位置するマンスター地方の州です。州都のリムリック市はダブリン、コークに次いでアイルランドで3番目に大きい町と言われています。市内にあるリムリック大学(University of Limerick 通称UL)にはアイルランド伝統音楽の学部があるので、アイルランド各地から若い演奏家たちが集まっています。リムリック州の西側はケリー州と接しているので、音楽的にはシュリーヴルークラ地方の音楽の影響を受けています。
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マーティン・マルヴィヒルはリムリック州北西部の「グリン(Glynn)」出身のフィドル奏者です。「
ウエスト・リムリック・スタイル」というとGlynn辺りの音楽のことを指すようです。
マーティン・マルヴィヒルがリリースした唯一のアルバムにはGlynnのローカル曲が収録されています。
マーティン・マルヴィヒルは1960年代にアメリカに移住し、移住先のニューヨークでアイルランド音楽の教室を始めたところ大評判になり、ニューヨーク在住の多くのアイリッシュやアイリッシュ系の子供たちにフィドルを教えました。
リバーダンスのフィドル奏者としても有名なアイリーン・アイバースもマーティン・マルヴィヒルの門下生の一人です。
このページの下の方で紹介しているブレダン・マルヴィヒルはマーティン・マルヴィヒルの息子で、彼もマーティンと同じようにニューヨークエリアのアイリッシュフィドルの指導者として多くの優れた奏者を育てています。
「Danú」でフィドルを弾いていたジェシー・スミス(Jesse Smith)はブレンダン・マルヴィヒルの門下生です。
マーティン・マルヴィヒル(右)と門下生のアイリーン・アイバース(左)
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(シュリーブルークラ)シュリーヴ・ルークラはアイルランド南西部のケリー州、コーク州、リムリック州に跨るエリアのことです。「シュリーブ(シュリーヴ)(Sliabh)」とはアイルランド語で「山」という意味ですが、「ルークラ山」という山があるわけではありません。この地域ではポルカやスライドが多く演奏されるのが特徴です。
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ポードリック・オキーフはケリー州の「キャッスルアイランド(Castle Island)」出身のフィドル奏者です。シュリーブルークラ・スタイルのフィドル奏者といえばまず真っ先に出てくるのがこのポードリック・オキーフです。スライゴといえばマイケル・コールマン、ドネゴールといえばジョニー・ドハーティといったように、シュリーヴ・ルークラといえばポードリック・オキーフなのです。この下の方に紹介するフィドル奏者の多くがポードリック・オキーフの門下生です。
シュリーブルークラ(シュリーヴ・ルークラ)のフィドル奏法を知るうえで欠かすことのできない大名盤中の大名盤の「Kerry Fiddles」。ポードリック・オキーフとその門下生のデニス・マーフィー、そしてデニス・マーフィーの妹のジュリア・クリフォードの3人の演奏が収録されています。
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デニス・マーフィーはケリー州の「Gneeveguilla」出身のフィドル奏者です。上で紹介したポードリック・オキーフの門下生です。この下で紹介している「ジュリア・クリフィード」はデニスの妹で、師匠のポードリック・オキーフとデニスとジュリアのリリースした「Kerry Fiddles」というアルバムはこのエリアの音楽を知るための格好のソースとなっています。
デニス・マーフィーのCD。アイルランド音楽の歴史に残る大名盤と言われている「The Star above the Garter」
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ジュリア・クリフォードは上で紹介したデニス・マーフィーの妹です。(アコーディオン奏者の「ジョン・クリフォード(ジョニー・オレアリーの先生)」と結婚して、クリフォード姓になりました) ジュリア・クリフォードは夫のジョン・クリフォードと共にロンドンに移り住み、ページ①で紹介したボビー・ケイシーやマーティン・バーンズ、ルーシー・ファーなどと共にロンドンのアイリッシュシーンの中心的な存在となりました。夫のジョン、息子のビリーと共に「スター・オブ・マンスター・トリオ(Star of Munster Trio)」というユニットで活動していたこともあります。息子のビリー・クリフォードは優れたフルート奏者で、現在はアイルランドに在住しています。
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パディ・クローナンはデニス・マーフィーやジュリア・クリフォードと同じくケリー州の「Gneeveguilla」出身のフィドル奏者です。パディ・クロナンもポードリック・オキーフからフィドルを習いました。一回り以上年の離れたデニス・マーフィーからも影響も受けたようです。1940年代後半にアメリカのボストンに移住し、ボストンのアイリッシュシーンの中心的存在となりました。アメリカに渡ってからはニューヨークのミュージシャン達やフィラデルフィアのエド・リーヴィー(Ed Reavy)などと交流を深め音楽的にもスライゴ的な奏法を取り入れるようになります。彼のアルバム「Kerry's Own」ではシュリーブルークラのテイストとスライゴスタイルのテイストが混ざった独特のフィドルスタイルを聞くことができます。
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ニッキー(ニコラス)・マコーリフはポードリック・オキーフと同じケリー州の「キャッスルアイランド」出身のフィドル奏者です。奏者としてはブロズナ・ケーリー・バンド(Brosna Ceili Band)」の一員としてオール・アイルランドで優勝経験がありますが、ニッキーといえばキャッスルアイランド・エリアを代表する指導者としてよく知られています。また大変な情報通でもあり人呼んで「歩く百科事典」と呼ばれています。私がまだフィドルを始めたばかりの頃に彼のワークショップに行ったのですが、すっごくためになりました。始めたばかりの行っておいて本当に良かったと思っています。多分始めて1~2年後だったら変な癖を付けていて大変なことになっていたと思います。この下に紹介する「モーラ・オキーフ(Máire O'Keeffe)」はニッキーの門下生です。
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シェイマス・クレイといえばジャッキー・デイリーとのデュエットで有名なだけに、シュリーヴ・ルークラ系のフィドラーという印象が強いですが、出身はウエストミーズ州です。確か休日を利用してコーク(Cork)に遊びに来てそのまま住み着いたと聞いたことがあります。コークでは郵便局員として働いていたらしいです。ジャッキー・デイリーやエイダン・コフィーとリリースしたアルバムはコーク・エリアの音楽の名盤と言われています。
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クーニー・オコンネルはコーク州の「Kilnamartyra」出身のフィドル奏者です。クーニー・オコンネルといえば私の住むクレア州のフィークルで毎年8月に開催される「フィークルフェスティバル」によく来るミュージシャンの一人です。コーク大学の先生としてもお馴染みです。彼の演奏は「Ceol Cill Na Martra」というアルバムで聞くことができます。
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ジェリー・ハリントンはケリー州のケンメア出身のフィドル奏者です。現在はシュリーヴルークラからは随分と離れたロスコモン州に在住しています。以前はコーク出身のアコーディオン奏者「オーイン・オサリバン(Eoghan O'Sullivan)」とよく一緒に弾いていましたが、最近の色々な演奏家とタッグを組んでいます。デ・ダナンの「チャーリー・ピゴット(Charlie Piggott)」とや、フルートのレジェンド「ピーター・ホラン(Peter Horan)」と出したアルバムは高い評判を得ています。
ジェリー・ハリントンとオーイン・オサリバン(Eoghan O'Sullivan)のCD
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マット・クラニッチはコーク州出身のフィドル奏者です。教則本で有名な人なので、知っている人も多いかと思います。コーク大学やリムリック大学でも教鞭を執っていたと思います。
マット・クラニッチとジャッキー・デイリーのCD
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モーラ・オキーフはケリー州の州都の「トラリー(Tralee)」出身のフィドル奏者です。このページの上の方で紹介した「ニッキー・マコーリフ」の門下生です。ウィリー・クランシー・ウィークで色々なレクチャーを担当したりしていて、「学術系」の人のイメージが強い気がします。ちなみ私が参加したウィリー・クランシー・ウィークのフィドルクラスのクラス分けを担当していたのがこの人でした。サマー・スクールで彼女のクラスを取りましたが、なかなか良かったです。アイルランドの老舗レコードレーベル「Gael-Linn」から「Cóisir (House Party)」というアルバムを出しています。
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他の地域の音楽についても同じことを書きましたが、コーク州やケリー州の出身だからといって皆が皆シュリーブルークラのスタイルで弾くかというとそういうわけでもありません。次の紹介するのはコーク州出身でもシュリーブルークラ・スタイルではない演奏家です。
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ノーリック・ケイシー(Nollaig Ní Chathasaigと綴られることもあり)はウエストコーク出身のフィドル奏者です。姉の「モーラ・二・ハーサ(Máire Ní Chathasaigh)」はハープ奏者として有名です。ノーリックは幼い頃は伝統音楽とクラシック音楽を並行して学び、11歳までにティン・ホイッスルとイリアン・パイプスとフィドルとピアノとクラシックヴァイオリンをマスターしたそうです。その後コーク大学の音楽学部に進み飛び級で19歳で卒業すると、ダブリンへ移りアイルランドの国立のオーケストラ「アイルランド国立交響楽団(RTÉ National Symphony Orchestra)」に入団しました。フィドル奏者としてはプランクシティに加入したことからドーナル・ラニーとの交流を深めドーナル・ラニーのユニットの多くに参加しています。私生活ではギター奏者の「アーティー・マグリン(Arty McGlynn)」と結婚し、アーティーと二人で数枚のアルバムをリリースしています。
ノーリック・ケイシーとアーティー・マグリンのCD
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アイルランド南部の地域というと地図に表示した「コーク州」、「ウォーターフォード州」、「ウェックスフォード州」が所謂「南側の地域」になるかと思います。
この3つの州のうちコークとウォーターフォードは既に紹介したので、残りのウェックスフォード州とゆかりのある演奏家を紹介しようと思います。
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ジョン・ドワイヤーはコーク州出身のフィドル奏者です。本業は警察官で長いことウェックスフォードに住んでいます。「ドワイヤー」といえばアイルランド音楽では超有名な音楽一家で、ジョンの兄弟の「フィンバー(Finbarr)」、「マイケル(Michael)」、「リッチー(Richie)」は皆有名な演奏家です。彼らは単に演奏が優れているだけでなく、作曲の方でも優れていた、特にフィンバーとジョンは良い曲をたくさん残しています。ジョンの演奏及びジョンの作曲した曲は2012年にリリースした「The Dursey Sound」で聞くことができます。
ちなみに「The Dursey Sound」はジョン・ドワイヤーの生まれたコーク州の「ベラ半島(Beara Peninsula)」とベラ半島の西端に位置する「ダージー島(Dursey Island)」の間の海峡のことを意味しますが、CDのタイトルの意味としては「ダージーのサウンド(音)」という意味もあるのかもしれません。ベラ半島とダージー島の間にはアイルランドで唯一のロープウェイが運行されています。
ジョン・ドワイヤーの生まれ育ったベラ半島とはこんな所です。
ノックボーイ山 コーク州最高峰山登りの後はアイルランドで唯一のロープウェイに乗ってダージー島へ
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ダブリンは言わずと知れたアイルランドの首都です。アイルランド音楽の盛んな地域は西側に集中しているのですが、ダブリンにも良い演奏家が沢山います。どちらかというと地方から仕事で移り住んできた演奏家が多いですが、中にはダブリン生まれのダブリン育ちの演奏家も居ます。
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ダブリンを代表するフィドル奏者と言えばトミー・ポッツでしょうか。トミー・ポッツはアイルランド伝統音楽の世界に「即興演奏」を持ち込んだ奏者として知られています。参考音源の「マイラブイズインアメリカ(My Love is in America)」を聞けば一目瞭然だと思いますが、メロディの崩し方が半端ではありません。またセッション等でもよく弾かれる「バタフライ(Butterfly)」というスリップジグの作曲者としても知られています。トミー・ポッツの影響を受けた演奏家は多くいます。前ページで紹介したマーティン・ヘイズやマーティン・ヘイズの叔父のパディ・カニー、ジョー・ライアンなどはトミー・ポッツから多大な影響を受けています。フィドル奏者ではありませんが、ピアノ奏者でリムリック大学のアイルランド音楽学部の学部長を務めていた「Mícheál Ó Súilleabháin(ミホール・オ・スーラヴォーン)」はトミー・ポッツに関する研究で博士号を取得しています。
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ショーン・キーンはチーフタンズのフィドル奏者ということでよく知られています。確か家系にはクレアのコネクションがあったような気がします。
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パディ・グラッキンもダブリンを代表するフィドル奏者の一人です。パディ自身はダブリンの生まれ育ちですが、お父さんはドネゴールの出身です。ボシーバンドがメジャーデビューする前のオリジナルメンバーの一人でした。ダブリン子らしく色々なスタイルを吸収し演奏に活かしています。家系のルーツのあるドネゴールのレパートリーも多く弾きますが、トミー・ポッツを意識したアレンジの曲や、デニス・マーフィーやポードリック・オキーフのレパートリーに、ジョン・ケリーやパトリック・ケリーなどのクレア系の曲もレパートリーに取り入れています。もちろんコールマン、モリソンなどのスライゴ系も当たり前のごとく取り入れています。色々と取り入れているのに「てんこ盛り感」のない演奏が特徴です。色々な意味でお手本になるような奏者だと思います。
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ジェームズ・ケリーは前ページで紹介したジョン・ケリーの息子です。父親がクレア出身とあってクレアの音楽の影響を受けていますが、同世代のパディ・グラッキンなどダブリン出身の演奏家からの影響も受けています。パディ・グラッキン同様色々なスタイル上手く取り込んだ演奏が特徴です。パディ・グラッキンと比較するとシャープな演奏が特徴のパディ・グラッキンに対し、丸みのある柔らかな演奏がジェームス・ケリーの特徴です。現在はアメリカのマイアミに在住しています。
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ポール・オショネシーはダブリン出身ですが、家系のルーツはドネゴールにあるそうです。ドネゴール音楽の世界的なグループ「アルタン」の初期のメンバーの一人でした。参考動画の演奏を見る限りでは、所謂「超ドネゴール」という感じの演奏法ではないような感じがします。アルタン以外ではブレンダン・ベグリー(コーマック・ベグリーの父親)や、フルートのポール・マグラッタンなどと共に「ビギニッシュ(Beginish)」というバンドにも在籍していました。
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リアム・オコーナーは現役の若手フィドル奏者の中では最高峰の最高峰に位置するのではないかというほど、レパートリーや演奏技術その他総合して、とにかく物凄いフィドル奏者です。有名なダブリンのオコナーファミリーの出身で兄弟(+姉)全員がアイルランドトップクラスの演奏家です。
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クイヴィーン・オライリーは私の中ではいつでも「一風変わった」フィドル奏者として認識されているような気がします。初めて聞いた彼の演奏は、彼が15歳の時に自主製作したCDだったのですが、聞いてびっくり15歳というのにポードリック・オキーフそっくりな演奏をするのです。しかもダブリン出身で。初めて演奏する所を見たのはミルタウンマルベイだったのですが、その時はイリアン・パイプスを弾いていて、若いのになんて多彩なんだろうと思ったものです。「ハーディングフェーレ(ハルダンゲル・ヴァイオリン)」をアイルランド音楽に持ち込んだりと、型に縛られていないようで、それでいてめっちゃ伝統的なサウンドを出せるという凄い奏者なのです。
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モーラ・ブラナックはわりとアイルランド伝統音楽シーンの中でも比較的「コンテンポラリー」な分野で活躍している奏者かなって気がします。フルック(Flook)のデビューアルバム(ライブアルバム)の冒頭のトラックの1曲目はモーラ・ブラナックの作曲です。映画「フィオナの海」のサウンドトラックにも参加しています。
モーラ・ブラナックが参加している映画「フィオナの海」
フィオナの海のサントラより。冒頭のフィドルがモーラ・ブラナック
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ダブリンの郊外にも良い演奏家が沢山います。キルデア州やミーズ州、ウィックロー州などのダブリン寄りの地域は、ダブリンに通勤通学する人達のためのベッドタウンとなっていますので、こういった人達の生活圏はほぼダブリンとなります。日本の関東地方における千葉、埼玉、神奈川と似ているでしょうか。このエリアのミュージシャン達はダブリン同様アイルランドの他の地域から移り住んだ人達も居ますし、そうでない人も居ます。
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アントン・マガワンはキャバン州出身のフィドル奏者です。1971年と1972年にオールアイルランドで優勝したアイルランドを代表するフィドル奏者の一人です。長年ミーズ州の「アッシュボーン(Ashbourne)」に住んでいます。アッシュボーンといえばアイルランドのソウルフード(!?)「テイトー」の工場がある所として有名です。現在に工場に隣接した「テイトーパーク」というテーマパークがあって人気を博しているようです。アントン・マガワンといえばウィリークランシーウィークやフラーの時のアウトドアセッションでよく知られています。彼はがやがやしたやかましいパブでのセッションが好きではないので、外でのセッションを好むそうです。自宅でもセッションをやっているそうで、新年に彼の自宅で行われるセッション&ケーリーはラジオで中継されるほど有名です。
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アイルランド音楽はアイルランドのお隣のイギリスでも弾かれています。演奏家の大半はアイルランドからの移民かアイルランド系イギリス人ですが、中にはアイルランドのコネクションのない普通のイギリス人の奏者もいます。世界で初の「ケーリー」はロンドンで開催されたそうです。
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マイケル・ゴーマンはスライゴ州出身のフィドル奏者です。長年ロンドンに住みロンドンのアイリッシュ音楽シーンの中心的存在の一人でした。セッションでもよく弾かれる「マウンテンロード(The Mountain Road)」というリールの作曲者としてもよく知られています。ボシーバンドなどが録音した「The Strayaway Child」という6パートのジグもマイケル・ゴーマンの作曲です。ちなみにマウンテンロードは2パートのシングルリールとして弾かれることが多いですが、マイケル・ゴーマンのオリジナルバージョンは6パートあります。下の参考音源は作曲した本人による6パートバージョンのマウンテンロードです。
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ジミー・パワーはウォーターフォード州出身のフィドル奏者です。ジミー・パワーもマイケル・ゴーマンと並びロンドンのアイリッシュ音楽シーンを代表する奏者の一人です。ジミー・パワーの演奏はロンドンのセッションで録音された大名盤「Paddy in the Smoke」で聞くことができます。1970年代と1980年代にソロ・アルバムをリリースしています。1985年にリリースしたアルバムではページ1で紹介したジョセフィン・キーガンが伴奏を務めています。
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ブレンダン・マルケア(モルケア)はクレア州のクルシーン(Crusheen)出身のフィドル奏者です。
ブレンダンの父親のジャック・マルケア(Jack Mulkere)は、パディ・ファヒーの父親のジャック・ファヒー(Jack Fahey)などが在籍した伝説的な「アクリム・スロープス・ケーリー・バンド(Aughrim Slopes Ceili Band)」の結成メンバーの一人であり、有名なアコーディオン奏者「シャロン・シャノン」を育てたフランク・カスティー(Frank Custy)を指導した人物でもあります。
有名なリール「クーリーズ」を世に広めたアコーディオン奏者「ジョー・クーリー(Joe Cooley)」のアルバムでバンジョーを弾いているデズ・マルケア(Des Mulkere)はブレンダンの兄弟です。
ブレンダン自身は40年以上に渡りロンドンでアイルランド音楽の指導しているロンドンのアイルランド音楽シーンを代表する指導者で、これまでにジョン・カーティー(John Carty)、ミック・コニーリー(Mick Connelly)、キャスリーン・コニーリー(Kathleen Connelly)、クレア・イーガン(Claire Egan)、ジョン・ブレイク(John Blake)、カレン・ライアン(Karen Ryan)など、ロンドン出身で現在のアイルランド音楽界を代表するそうそうたる演奏家達を育てました。
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ジョン・カーティーはロンドン出身の演奏家です。フィドル奏者としても知られていますが、バンジョーの奏者としても有名です。フルートの腕前も優れています。
ジョン・カーティー自身はロンドンの出身ですが、両親はアイルランドの出身で父親はロスコモン州、母親はコネマラの出身です。家族一同伝統音楽を演奏する音楽一家に生まれ育ちましたが、上で紹介したブレンダン・マルケアのもとでも修行を積んでいた時期がありました。
バンジョーで2度オールアイルランドで優勝しているほか、ロンドンを拠点とする「Glenside Céilí Band」のメンバーとしてケヴィン・バーク(Kevin Burke)などと共にオールアイルランドで優勝しています。
現在は父親の出身地のロスコモン州に暮らしています。ジョン・カーティーの娘のマギー・カーティー(Maggie Carty)も優れたバンジョー奏者として活躍しています。
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ブライアン・ルーニーはリートリム州の「Kiltyclogher」出身のフィドル奏者です。ページ1で紹介したチャーリー・レノンとベン・レノンも「Kiltyclogher」の出身です。Kiltyclogherは北アイルランドのファーマナ州との国境線に近いリートリム州北部の村です。
ブライアン・ルーニーは16歳でロンドンに渡り、以来ロンドンのアイルランド音楽シーンを支えるフィドラーの一人として活躍しています。
ジョン・カーティーのプロデュースによってリリースされた「The Godfather」というアルバムは、フランキー・ギャビンやアレック・フィン、ブライアン・マグラーなど豪華な顔ぶれがフィーチャーされた彼の代表的なアルバムとなっています。
下の参考動画で弾いている曲が通称「Godfahterセット」と呼ばれるブラアインの18番となっているセットです。
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ミック・コニーリーはロンドン出身のフィドル奏者です。彼もブレンダン・マルケアの門下生の一人です。現在はアイルランドに暮らしています。フランキー・ギャビンの影響を受けた演奏が特徴です。またアレック・フィンと同タイプのグリーク・ブズーキーの腕前も達者です。ソロデビューアルバムの「Selkie」ではフランキー・ギャビンさながらのキレのいい演奏を聞くことができます。一つ下の「クレア・イーガン」の参考動画でブズーキーを弾いているミックを見れます。
ティン・ホイッスル奏者として有名なキャスリーン・コニーリーとバンジョー奏者のポーリン・コニーリーはミックの妹にあたります。
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クレア・イーガンはロンドン出身のフィドル奏者です。彼女もブレンダン・マルケア門下生の一人です。現在はアイルランドのクレア州に在住しています。2015年にリリースしたファーストソロアルバム「Turning Tides」では彼女スイートで流れるのようなタッチのフィドルを聞くことができます。下の参考動画は彼女のCD発売記念ライブ(CD Launch Concert)で収録されたものです。
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ケヴィン・バークはロンドン出身のフィドル奏者です。両親はスライゴの出身だそうです。ケヴィン本人は現在はアメリカに在住しています。ロンドン時代には先に紹介したジョン・カーティーと共に「Glenside Ceili Band」の一員としてオールアイルランドで優勝したことがあります。ケヴィン・バークはボシー・バンドの一員でもありました。
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ディジー・ドネリーはイギリスのマンチェスター出身のフィドル奏者です。マンチェスターはイギリスの中でもアイリッシュの多い地域として知られています。ディジー・ドネリーは同じマンチェスター出身のフルート&ホイッスル&イリアン・パイプス奏者マイケル・マクゴールドリック(Michael McGoldrick)とは幼馴染の間柄で、1二人でオールアイルランドのデュエットタイトルを獲得しているほか、アルバムも何枚かリリースしています。叔父のデズ・ドネリーやショーン・マグワイアの影響の受けた演奏が特徴です。参考動画で弾いている曲はショーン・マグワイア・バージョンの「メイソンズ・エプロン(Mason's Apron)」です。
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アイルランド音楽は海を越えたアメリカでも弾かれています。そもそもアメリカは多民族国家であることはご存知かと思いますが、アイルランドからも沢山の人がアメリカに渡ってきています。アメリカにはアイルランドの文化が沢山入っており、ハロウィーンなどはアイルランドから入ってきた行事の一つです。歴代の大統領の中ではケネディやレーガン、クリントン、オバマはアイルランドの血を引いています。
アイルランド音楽はアイルランド系が多く住むニューヨーク、ボストン、シカゴなど東側地域を中心に演奏家が多く集中しています。
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アンディ・マガンはニューヨーク出身のフィドル奏者です。フィドルの神様マイケル・コールマンから直々にレッスンを受けたことのある数少ない(唯一?)奏者の一人です。アンディ・マガン自身もニューヨークエリアの多くの演奏家に影響を与えたアイリッシュアメリカンを代表するフィドル奏者の一人です。70年代にギター&歌のポール・ブレイディ(Paul Brady)と共にリリースしたアルバムはこれまでにリリースされたアイリッシュフィドルのアルバムのトップ10に入るであろう大名盤中の大名盤です。60年代にはアコーディオンのジョー・バーク(Joe Burke)、ピアノのフィリックス・ドラン(Felix Doran)と共に師であるマイケル・コールマンをトリビュートしたアルバム「A Tribute to Michael Coleman」をリリースしており、こちらも名作と言われています。
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ジョニー・マグリーヴィーはシカゴ出身のフィドル奏者です。シカゴはアイルランド音楽界で「バイブル」と呼ばれている曲集「オニールズ1001」を編纂したフランシス・オニールとゆかりのある土地柄、アメリカの中でもアイルランド音楽が盛んな場所として知られています。リールの人気曲「クーリーズ(Cooley's)」を広めたアコーディオン奏者の「ジョー・クーリー(Joe Cooley」やジョー・クーリーの弟のシェイマス・クーリー(Seamus Cooley)はシカゴに住んでいた時代があり、シェイマス・クーリーはジョニー・マグリーヴィーと共にフィドルとフルートのデュエットアルバムをリリースしています。私の住む東クレアで人気のある「ジョニー・マグリーヴィーズ・フェイバリット(Johnny McGreevy's Favourite)」という曲はジョニー・マグリーヴィーにゆかりのある曲です。
ジョニー・マグリーヴィーとシェイマス・クーリー(ジョー・クーリーの弟)のデュエットアルバム。
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キャスリーン・コリンズはニューヨーク出身のフィドル奏者です。アメリカ出身のフィドル奏者として初めてオールアイルランドで優勝した奏者として知られています。
アコーディオン奏者のジョー・バークがニューヨークに住んでいた時代にジョー・バークと知り合いやがて二人は結婚し一時期ジョー・バークの故郷の東ゴールウェイで暮らしていたこともありましたが、後に離婚しニューヨークへと戻っています。
キャスリーン・コリンズの兄弟のダニエル・マイケル・コリンズ(通称ダン・コリンズ)は有名なアイリッシュ音楽のレコードレーベル「シャナキー・レコード(Shanachie Records)」創業者として知られています。
キャスリーン・コリンズのソロアルバムはシャナキーレコード創業時にリリースされたアルバムの一枚です。(もう一枚はキャスリーン・コリンズと同じゴールウェイのロクレイ出身のフルート奏者パディ・カーティーのアルバムでした)
キャスリーン・コリンズの2枚目(1枚目のアルバムから30数年後に発売された)のアルバムではダン・コリンズとのデュエットを聞く事ができます。
ニューヨーク出身らしくマイケル・コールマンの影響を受けたスライゴスタイルの奏法にジョー・バークやパディ・カーティー、パディ・ファヒーからの影響を受けた東ゴールウェイスタイルがミックスされた演奏が特徴です。
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ブレンダン・マルヴィヒルはこのページの一番上で紹介したリムリック出身のフィドル奏者「マーティン・マルヴィヒル」の息子です。父親同様現在は指導者として活躍しています。以前はアイリッシュアメリカンのアコーディオン奏者「ビリー・マコーミスキー(Billy McComiskey)」などと共に「アイリッシュ・トラディション(Irish Traditiona)」というユニットで活動していました。その他元チェリッシュザレディース(The Cherish the Ladies)のピアノ奏者「ドナ・ロング」を伴奏に迎えたソロルバムをリリースしています。「ドナ・ロング」はフィドル奏者ジェッシー・スミス(Jesse Smith)の母親です。ジェッシー・スミス自身はブレンダンの父親マーティン・マルヴィヒルの門下生です。
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ブライアン・コンウェイはニューヨーク出身のフィドル奏者です。一つ上で紹介したブレンダン・マルヴィヒルの父親のマーティン・マルヴィヒルの門下生です。スライゴスタイルのフィドル奏者の影響を受けた演奏が特徴で、アンディ・マガンの影響が大きくみられます。アンディ・マガンが亡くなった際に、アンディ・マガンの盟友ジョー・バークとフィリックス・ドランと共にアンディをトリビュートしたアルバム「A Tribute to Andy McGann」をリリースしています。ブライアンは優れた講師でもあり、これまでに多くの優秀なフィドラーを育てています。この下に紹介しているヘイリー・リチャードソンは彼の門下生です。
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リズ・キャロルはシカゴ出身のフィドル奏者です。両親はアイルランド人で父はアコーディオン、祖父はフィドルの奏者でした。リズ本人は伝統音楽には興味がなくピアノを習いたかったそうですが、アパート住まいのためピアノを運び込むことができず、しぶしぶフィドルを始めることになったそうです。そんな彼女も今ではアイルランド音楽界を代表するフィドル奏者の一人です。フィドルの演奏はリムリック出身の祖父からの影響に加え、先に紹介したシカゴ出身のフィドル奏者「ジョニー・マグリーヴィー」の影響を大きく受けています。リズ・キャロルは作曲の分野でも優れていて、多くの演奏家が彼女の曲を取り上げています。参考動画の最初の曲も彼女が作曲した曲です。
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アイリーン・アイバースはニューヨーク出身のフィドル奏者です。
彼女はこのページの先頭で紹介したマーティン・マルヴィヒルの門下生。彼女のアルバムにマーティン・モルヴィヒルが一緒に写った写真が載っています。
高度な技術を要する演奏が特徴です。
彼女は1984年のオールアイルランドを制しています。
師匠のマーティン・マルヴィヒルとアイリーン・アイバース。
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ディラン・フォーリーはこの名鑑で紹介したフィドル奏者の中で、一番最近のオールアイルランド覇者です。(2014年に優勝)
彼はニューヨークの出身で、ローズ・フラナガン(Rose Flanagan)の門下生です。
ローズ・フラナガンはこのページで紹介したブライアン・コンウェイの妹で、アメリカを拠点とするメンバー全員が女性のアイリッシュ音楽グループ「チェリッシュ・ザ・レディース(Cherish the Ladies)」のオリジナルメンバーの一人です。彼女自身はこのページの先頭で紹介したマーティン・マルヴィヒルの門下生です。
ディラン・フォーリーの演奏は体つきがそうだからか、とてもたくましいというか、野太い感じがします。
これまでにソロ、「ヤンクス(Yanks)」というユニット、ルナサのケヴィン・クロフォードとのユニットでアルバムをリリースしています。
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ヘイリー・リチャードソンはニュージャージー州出身のフィドル奏者です。
まだ高校生ですが、これまでに何度もオールアイルランドのタイトルを獲得している将来が楽しみなな奏者です。
彼女はこのページで紹介したブライアン・コンウェイの門下生です。
2015年にリリースしたデビューアルバム「Heart on a String」では14歳の子とは思えないほど完成度を聞かせてくれます。
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