[リング・オブ・ケリー、世界遺産スケリッグ・マイケル島 etc]
Traveling Ireland - Iveragh Peninsula, Ring of Kerry, Skellig Michael etc
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マギリカディーズ・リークス山地の東の麓にある「ケイト・カーニーのコテージ(Kate Kearney's Cottage)」。150年以上の歴史のある山あいのパブです。(レストラン、お土産屋さんも兼ねています)
キャラントゥール山を含むこのエリアの地形図も売っているので、登山の前に寄って情報収集をするのに便利なところです。
ケイト・カーニーズ・コテージの先には有名なダンロー渓谷があります。
私はキャラントゥールを登った後によくここに来ます。
こちらはケイト・カーニー・コテージの本日のスープ(Soup of the Day)。
ダンロー渓谷はケイト・カーニーのコテージからロード・ブランドンズ・コテージ(Lord Brandon's Cottage)まで続く約11kmの渓谷です。
人気のある観光スポットで、渓谷を馬車でめぐるツアーが人気のようです。
ダンロー渓谷を走る観光馬車。
ダンロー渓谷を走る馬車
ダンロー渓谷はハイキングや登山のメッカとしても知られています。
アイルランド最高峰のキャラントゥールが聳えるマギリカディーズ・リークス山地の東側の山々へはダンロー渓谷から登る人も多いそうです。
ダンロー渓谷を進むと「ブラック・バレー(Black Valley)」という所に出ます。
ブラック・バレーはアイルランドで最後に電気と電話が通じた所だそうです。
なんと1978年まで電気も電話も通っていなかったそうです。
写真はブラック・バレーに現れた虹です。
キラーニーの町中。アイベラ半島(Iveragh Peninsula)最大の町で、ケリー州全体でも2番目に大きい町です。(ケリー州最大の町はディングル半島の入り口にあるトラリーです。)
キラーニーの町の近くにあるキラーニー国立公園は手軽にハイキングを楽しめる絶好のスポットです。
キラーニー国立公園内のウォーキングコース
マックロス湖。
国立公園内にあるお屋敷「マックロス・ハウス」。
この屋敷も含め現在の国立公園の大部分の敷地はウィリアム・バウワーズ・ボーン2世というアメリカ人の実業家が所有していたのですが、1932年に当時のアイルランド自由国に寄贈されアイルランド初の国立公園として整備されてそうです。
公園内に咲いていたジギタリス(フォックス・グローブ)。ジギタリスは夏のアイルランドではお馴染みの植物です。
国立公園内で咲いていたアジサイ。
トルク滝(Torc Waterfall)は、国立公園の最も南東の外れに位置する滝です。国道71号線(N71)からほんのちょっと脇に入ったところにあって、駐車場からほんの少し歩くだけで見に行けるので、ぜひお勧めしたいスポットです。
トルク滝からN71を南側(コーク方面)に向けて進むと、「貴婦人の眺め」と呼ばれる有名なビュー・ポイント(view point)があります。
貴婦人の眺め(Lady's View)。1861年にヴィクトリア女王がここを訪れた際に、ここからの眺め絶賛したので、このような名前が付いたそうです。
リングオブケリー(Ring of Kerry)は、アイベラ半島(Iveragh Peninsula)を海沿いにぐるっと一周する周遊ルートです。
キラーニーからリングオブケリー周遊路(国道71号線)を反時計回りに進むと、最初に着くのがキローグリン(Killorglin)の町です。
写真はキローグリンの町から眺めた古い鉄道橋です。
現在はキラーニーより西側には鉄道は通っていませんが、1960年代まではキラーニーからヴァレンティア島(Valentia Island)まで鉄道が敷かれていたそうです。
今でもリングオブケリー沿いにかつての線路の跡や、駅舎だった建物を見ることができます。
キローグリンの鉄橋。現在は歩道橋として使われています。
海沿いの国道を走っていたら、道路の脇に線路跡と思われる小道が通っているのを発見。小道の先を追って行ったらトンネルがありました。
これはキローグリンのお隣のグレンベイ(Glenbeigh)の近くにあるトンネルです。グレンベイの町にも以前は駅があったそうです。
グレンベイとお隣のケルズ(Kells)の間にはこんな鉄道橋がありました。
これはグリーンスクの鉄道橋(Gleensk Viaduct)という鉄道橋だそうです。
橋の上を歩けるようになっているそうです。
グレンベイのお隣のケルズ(Kells)の町の駅は、現在は民家として利用されています。左奥のレンガ建ての建物がかつて駅舎だった建物。車の停まっているいるところにレールが敷かれていたようです。
線路が通っていた痕跡が残っていました。
ケルズ駅のプラットフォーム跡
ケルズのお隣はカハーサイヴィーン(Cahersiveen)という町です。
某「地球の〇き方」では「ガーシビーン」、グーグルマップだと「カアーサイビーン」と表記されていて、正しい発音がいまいちよく分からないのですが、現地の人の発音を聞くと「カハー サイ ヴィーン」に近いような気がします。
カハーサイヴィーンはダブリンのオコンネル通り、オコンネル像でお馴染みの「ダニエル・オコンネル」の生誕地です。
ダニエル・オコンネルは19世紀のカトリック解放運動の英雄で、彼の偉業を称えアイルランド各地にオコンネル通りとオコンネル像があります。
カハーサイヴィーンのメインストリート
カハーサイヴィーンの郊外にはダニエル・オコンネル記念公園(The Daniel O'Connell Memorial Park)という公園があり、公園からオコンネルの生家を見ることが出来ます。
記念公園に立てられているオコンネルの胸像。
前に見える廃墟がオコンネルの生家です。
カハーサイヴィーンの町からフェリーに乗ってバレンティア島(Valentia Island)という島に渡ることができます。
カハーサイヴィーンのフェリー乗り場。車ごと乗れます。
フェリーの船上。
約10分でヴァレンティア島のナイツタウン(Knightstown)に着きます。
ヴァレンティア島の入り口、ナイツタウンの時計塔。
ナイツタウンの港。
ナイツタウンからポートマギーという所に向かいます。
ポートマギーに向かう途中にあったガソリンスタンド。
対岸に見えるのがポートマギー(Portmagee)です。
ポートマギーがあるのはアイルランド本島になります。
ポートマギーには橋で渡ります。
実はヴァレンティア島とアイルランド本島は橋で渡ることもできます。
地図で見るとご覧のようになっています。
橋の渡った先のポートマギーは世界遺産に登録されている有名なスケリッグ・マイケル島への拠点となる港です。
スケリッグ・マイケルはケリー州の沖合16キロメートルに位置する急峻な岩山からなる無人島で、標高218メートルの島の頂上付近に5世紀にケルト人により建てられた修道院が残されています。
ポートマギーのメインストリート
これはポートマギーの町中にある公衆トイレです。
このトイレただのトイレではないらしく、、
アイルランドのトイレの大会(!?)で入賞したそうです。
ポートマギーからはスケリッグ・マイケル(Skellig Michael)へと渡る船が出ています。
船と言っても観光船みたいな船ではなく、漁船のような船に相乗りさせてもらうような感じです。上の写真の奥から2番目の船が私が乗った船です。
港では漁から戻った船が、水揚げ作業に精を出していました。
"港"らしい光景。
スケリッグ・マイケルに向かって出発。
出発すること数十分、小さな島が見えてきました。
リトル・スケリッグ島という島で、住人(?)の大半は鳥です。
リトル・スケリッグ島全景。上の白く見えるところは全部鳥!?
スケリッグ・マイケル島に着いたら島の上にある修道院跡を目指します。
登っている途中で振り返ったらヘリポートが見えました。
スケリッグ・マイケル島から望む、小スケリッグ島
ここが5世紀に建てられたと言われる修道院の跡です。
これはお墓でしょうか
手前の石の塔のようなものは十字架です。浸食がすすんで十字架でなくなってしまったらしいです。奥にリトル・スケリッグ島が、その奥に見えるのはアイルランド本島です。
修道院の窓より望む小スケリッグ島
スケリッグ・マイケルにはパフィン(Puffin)が生息しています。
ペンギンに似ているようで、全然違う鳥です。大きさは鳩くらいでしょうか。
その後スケリッグ・マイケルから戻り再びリングオブケリー周遊路へ。
N71を走っていたら面白い名前の場所があるのを発見。
この先に「レター」という名前の所があるようです。
"Letter"って英語の手紙と同じ綴りじゃないですか。
レターに行ってみようかなと思ったのですが、結構時間が押していたので道しるべの写真だけ撮って行かなかったのですが、後で地図を見てみて行かなかったことを激しく後悔・・
地図でみたら、なんと近くにオガムストーン*が立っている所でした!行っておけばよかった・・*中世初期に原アイルランド語および古アイルランド語の表記に用いられたアルファベット「オガム文字」が刻まれた石柱。
レターがあったかと思ったらレターフィニッシュ(Letterfinish)という名前の場所もありました。Leterfinishは直訳したら「手紙の終わり」ですよね。
こちらも道しるべの写真を撮っただけで、結局レターフィニッシュには行かなかったのですが、後で地図を見たら・・
こっちはこっちでスタンディングストーン(立石)が2基もあったんですね・・行っておけばよかった・・
参考までに上の二枚がオガムストーン、下の二枚がスタンディングストーンです。
Ghaeltachtの標識が立っているエリアに入りました。Ghaeltacht(ゲールタハト)はアイルランド語を日常的に話している地域のことです。この標識の立っている地域では、日常的にアイルランド語が話されています。
アイルランド語はアイルランドの第一公用語なのですが、実は日常的にはほとんど話されていません。日常的には英語の方がよく話されています。
緑色で塗られている所が日常的にアイルランド語を話している地域です。
ゲールタハトの標識の近くにあった泥炭置き場。
泥炭のことを英語でピート(peat)というのですが、この手の泥炭はターフ(turf)と呼ぶことの方が多いです。ターフ(turf)は"芝"を意味する単語と同じ単語ですが、ターフには泥炭という意味もあります。
泥炭はピートボグ(peat bog)と呼ばれる湿地帯から掘り出して、乾くまでこのようにして置いておきます。乾いたものは暖炉や薪ストーブで燃やす燃料として使われます。泥炭を湿地帯から掘り出す作業のことを「ターフカッティング(turf cutting)」と呼んでいます。直訳すると"芝刈り"です。
同じくゲールタハトの標識の近くの景色
ぐるっと一回りしてきてケンメアの町に到着。リングオブケリー周遊路のゴールに着きました。
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