ミーズ県付近のお勧めスポットを紹介します。
バスや電車で行けるかどうかは分かりませんが・・・
ミーズ付近というと、以下の県でしたら行きやすいのではないでしょうか?
ラウズ(Co.Louth)(北隣の県)、
ダブリン(南隣の県)、
ウィックロー(Co.Wicklow)(ダブリンの南隣の県)、
キルデア(Co.Kildare)(ダブリンの西隣の県)、
ウエストミーズ(Co.Westmeath)(ミーズの西隣の県)
とりあえず、ミーズ県といえば「テイトー」でしょう。
アイルランドの国民的ポテトチップス(アイルランドではクリスプスと呼びますが・・)「テイトー」の工場はミーズの「Ashbourne」という所にあるのです。
テイトーの工場の隣にテーマパークがあり、2022年までは「Tayto Park」と呼ばれていました。
今現在は「Emerald Park」という名前に変わったそうで、以前とは異なる経営者によって運営されているそうです。
「Tayto Park」の時代は、「テイトー」をテーマにしたテーマパークでしたので、遊具のセコさは置いておくとして、個人的には好きな場所でした。
ミーズ県の"ケルズ"という町にあるラウンドタワーとハイクロスはけっこう有名です。
いわゆる「ツーリストアトラクション」ではないと思います。
アイルランドの歴史とか、歴史的文化遺産みたいものに興味がある人向けです。
これがケルズのラウンドタワーです。
ラウンドタワーはアイルランド中そこかしこにあります。
異教徒からの襲来を防ぐ目的で9世紀から12世紀の間に作られたそうです。
入口が高い所にあるのが特徴で、このケルズのラウンドタワーの入り口も地上から3.6メートルの所に設けられています。
塔の上の方は崩れ落ちてしまっているのですが、それでもこの塔は高さが26メートルあり、アイルランドに残るラウンドタワーの中では高い方になります。
アイルランドの国宝ともいえる「ケルズの書」の"ケルズ"はこの町の名前から来ているそうですが、ケルズの書がこの町で書かれたわけではないそうです。
「ラウンドタワー」は、アイルランドのアニメ映画「ブレンダンとケルズの秘密」にも登場しています。
こちらは、ケルズの町にある「ハイクロス」です。
ハイクロス(high cross)はその名の通り高い十字架ですが、ケルズのハイクロスはものすごく高くはないです。
ハイクロスは全面に装飾が施してあるのが特徴で、このケルズのハイクロスも装飾にかなり価値があるそうです。
下はケルズのハイクロスに施されている装飾です。
Loughcrew(読み方はロッククルーかな?)は、ミーズ県にある遺跡です。
どんな遺跡なのかは私もよく分かっていません・・・
ここの遺跡は「Slieve na Calliagh」という標高276メートルの小高い丘の上にあって、この「Slieve na Calliagh」という丘は、ミーズ県の最高地点になるのです。
前にアイルランドに住んでいた時に、アイルランドの全県最高峰に登るというアホな企画をやったことがありまして、その時にこの丘にも登りました。
なんの予備知識もなく登ったので、頂上に着いて初めてこの丘の上に遺跡があることを知ったという、その程度の知識です。
Slieve na Calliaghの遠景です。
以下はSlieve na Calliaghの上にある遺跡たちです。
Navan(ナヴァン)はミーズ県の「カウンティタウン」です。
「カウンティタウン」とは日本でいうところの県庁所在地の市みたいな感じです。
それだけにナヴァンはミーズの中では一番規模の大きな町です。
今でもあるかどうか分かりませんが、
私がナヴァンの町を訪れたときに、気になったのがコレ。
ナヴァンの町中にある「マクドナルド」です。
建物をよ~く見ると、「Post Office」とも書いてあって、
ここは郵便局なの?マクドナルドなの?どっちなの?
と言いたくなる所なのです。
ナヴァン名物としてけっこう有名だったので、今でもあるかもしれません。
ウィキペディアのNavanの項目には、このマックのことが触れられています。
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「トリム」はナヴァンの南西に位置する町です。
比較的大きな町だと思います。
トリム城というアイルランド最大のノルマン様式の 城があります。
トリムの見どころはこれくらい?
トリム城とボイン川(Boyne River)。
ボイン川は、「ボイン川の戦い」など、アイルランドの歴史を紐解くとよく出てくる川です。
城の中は見学できます。
ちなみに私がTrimを訪れたのは、アイルランドに住んでいた時に参加した「An Post Meath Heritage Cycle Tour」という自転車の大会のスタート地点がTrimの町だったからなのです。
ちなみにこの大会で印象に残っているのが、ミーズ県内にある「ゲールタハト (an Ghaeltacht)」という日常的にアイルランド語が使われている地域を走ったことです。
アイルランドでは現在でも「アイルランド語」が第一公用語に定められていますが、日常的には英語の方がよく話されています。
アイルランドでは国で、アイルランド語を未来に残すべく、アイルランド語を日常的に話す「ゲールタハト」という地域を定めています。
「ゲールタハト」に生まれた人は、生まれた時からアイルランド語を日常的に話して生活していかないといけないのです。
北海道でアイヌの家に生まれた人は、アイヌ語を残していかないといけないから、生まれてから日本語でなくアイヌ語を話して生活していかないといけない。
というようなことを、アイルランドでは国で定めているのです。
ゲールタハト(アイルランド語圏)は、アイルランドにありながら、日常的にアイルランド語を見聞きしていない者にとっては異空間です。
「ゲールタハト」はドニゴールやコネマラ、ケリー県のディングル半島などアイルランドの西側に集中しています。
ミーズ県にあるゲールタハトは、アイルランドの東側に位置する唯一のゲールタハトですので、なかなかアイルランドの西側には足を伸ばせない人にとって、伝統的なアイルランドの言語が使われている生活を肌で感じられる貴重な場所と言えると思います。
ちなみに、つい先日日本でも公開された「コット、はじまりの夏」という、アイルランドを舞台にした映画は、ミーズ県内で撮影されたそうです。
撮影されたのはミーズ県内ですが、映画の中での舞台はウォーターフォード県にある「リング」という設定になっています。
ウォーターフォードの「リング」という場所は、上のアイルランド語が話されている場所を示した地図で、一番南側にあるウォーターフォード県にある「ゲールタハト」です。
「ゲールタハト」が舞台の映画だけに、この映画のセリフの大半は「アイルランド語」です。アイルランドに住んでいても、相当意識していないと滅多に聞くことのできない言語ですので、この映画はなかなか興味深い作品となっています。
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その他のお勧めスポットを箇条書きで書いておきますね。
・Slane Castle (スレーン城)(Co. Meath)
U2がライブをやることで有名なお城です。
・Hills of Tara (タラの丘)(Co. Meath)
定番の観光地です。
・Newgrange (ニューグレンジ)(Co. Meath)
こちらも定番の観光地です。アイルランド島に3か所しかない世界遺産の一つです。
・Monasterboice (モナスターボイス)(Co. Louth)
ニューグレンジからそれほど遠くないところにある、いわゆるお墓ですね。
ここはハイクロス(先ほども出てきた高い十字架)で有名です。
・Drogheda (Co. Lough)
ドロヘダはラウズ県にある町で、ベルファスト行きの列車も停まる、そこそこの規模の町です。ここを拠点にタラの丘やニューグレンジ、モナスターボイスに向かう観光客も多いです。
ドロヘダの町はずれにある「ミルマウントの砦」
特徴的なシルエットから「カップ&ソーサー」と呼ばれています。
ドロヘダの象徴でもある「セント・ローレンス・ゲート(聖ローレンス門)」
・National Stud & Japanese Garden (Co. Kildare)
National Studはキルデア県にある国立の競争馬関係の施設です。
アイルランドは国をあげて、競走馬の育成に力を入れているそうです。
日本からも競走馬のブリーダーだとか調教師を目指す若者が毎年留学しているそうです。
National Studのお隣には、日本庭園があり、セットで観光する人が多いみたいです。
・Glendalough (グレンダーロック、グレンダロッホ) (Co. Wikclow)
定番の観光スポットですが、天気が悪くなければ行って損はないと思います。
・Powerscourt (Co. Wikclow)
Glendaloughの近くにあるお屋敷&庭園。よくGlendaloughとセットで行くところですね。
この近くにあるPowerscourt Waterfall(パワーズコートの滝)は、アイルランドで一番落差のある滝として知られています。
・Avoca Woolen Mill (アヴォカの織物工場) (Co. Wikclow)
ここもGlendaloughの近くにあるアヴォカの織物工場にある観光施設です。
Avocaはアイルランドを代表するギフトショップで、日本にも出店しています。
今でもちょいちょいウール製品も出していますが、もともとは織物専門の会社だったそうです。