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アイリッシュハープのオキャロランゆかりの地
Seltannasaggart Co. Roscommon 428m
セルタナサガート山はロスコモン県にある同県の最高地点のある丘です。
セルタナサガート山は別名コリー山とも呼ばれています。
丘の頂上はだだっ広く三角点も設置されていないので、本当の頂上がどこかを見つけれるのは大変です。
ドラムシャンボー村のアレン湖畔より望むセルタナサガート山。
キジューやドラムシャンボといった町がセルタナサガート山の最寄りの町となります。
どちらもアイルランド伝統音楽が好きな方には馴染みのある地名だと思います。
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セルタナサガート山の山頂までのルートは色々とあると思いますが、一番手っ取り早いのは頂上付近まで車で登ってしまうことです。
セルタナサガート山の上は風力発電所になっているので、山の上を車で走ることが可能です。
コリー山(セルタナサガート山の別称)風力発電所への入り口。
ここがセルタナサガート山の頂上部です。頂上部にアップダウンはほとんどありません。
地図で見ると頂上はこんな感じになっています。
灰色の太い線は発電所内を通る道です。
舗装はされていませんが、普通の車で通ることができます。
公式にはこの山の高さは428メートルということになっているのですが、地図上だと428メートルの地点はなく、一番高いところで426メートルです。
426メートルのところまで行っても、三角点も何もないし、GPSを頼りにしても若干の誤差が出るのではっきりとした地点を割り出すことは不可能です。
とりあえず地図上の426メートル地点で記念撮影。
セルタナサガート山での歩行データ。歩いた距離たったの411メートル・・
所要時間わずか6分・・
ここはアイルランドの全県最高地点を制覇したい人以外には登る意味のない山かもしれません。
頂上からの眺めといっても風車ばっかりだし・・
ちなみに風車ですが、大きいこともあって間近だと風を切る音が、「ヒューッ、ヒューッ」といった感じで聞こえてきます。
昼間であればそれほど気にならないのですが、夜はけっこう怖いものがあります。
アイルランドの田舎は街灯がないので、夜になると本当に真っ暗になってしまいます。
真っ暗闇の中無数の風車の回る音だけが聞こえてくるのはけっこう怖いです。
ちなみに私がこの山を歩いた時なんですが、歩いてる最中にリュックのメッシュポケットに突っ込んでおいた雨具をどこかに落としてしまったのです。
そのことに気が付かずに宿に戻ってしまい、宿で雨具がないことが発覚。
落とした場所の見当はすぐについたのですが、辺りは既に真っ暗・・
落としてきた雨具はゴアテックス製の3万円もしたものだったので、一晩待って探しに行ってなくなっていたらショックなので、慌てて探しにいきました。
真っ暗な中舞い戻り車を降りると、風車が回る音だけが聞こえてきます。
うわーっおっかね~、と思いましたが、それよりも3万円の雨具の方が大事なので、真っ暗な中ヘッドライトの明かりを頼りに必死で辺りを探し回りました。
幸いGPSに昼間歩いたルートが保存されていたので、昼間歩いたルートの通りに歩きなおすと・・・
当たり前といえば当たり前なんですが、ちゃんと歩いたルート上に落ちている雨具を発見。
無事に取り戻すことができたのでした。
真っ暗闇の中でコレの回っている音だけが聞こえてくるのは結構怖いです。
セルタナサガート山(コリー山)の風車の動画です。
iPhoneで撮ったのもあって風車が回る音がほとんど入っていないのが残念。
セルタナガート山にはマイナーズウェイ(Miner's Way)というウォーキングルートが通っています。
風力発電所内のマイナーズウェイのサインポスト
風力発電所内を通るマイナーズウェイのウォーキングルート
マイナーズウェイはアリニャ(Arigna)を起点として、ロスコモン、スライゴ、リートリムの3州を巡る118㎞に及ぶウォーキングコースです。
マイナーズウェイのマイナー(miner)は鉱夫という意味です。
マイナーズウェイのスタート地点であるアリニャにはかつて炭鉱がありました。
かつての炭鉱痕は現在観光施設として利用されていて当時の炭鉱を見学することができます。
アリニャの炭鉱痕を利用とした観光施設「Arigna Mining Experience」
アリニャ炭鉱の入り口
昔の坑道
掘った石炭を引き上げるためのプーリー
かつての鉱夫たち。ここでは1990年まで石炭が掘られていたそうです。
セルタナサガートの最寄りの町キジュー(Keadew)はアイルランド伝統音楽好きの間ではお馴染みの町です。
ロスコモン州キジュー村の入り口
オキャロランとオキャロラン作曲の「シーベグ・シーモア」
この村にはアイルランドの偉大なハープ奏者ターロック・オキャロランにちなんだ「オキャロラン・ヘリテイジ・パーク」という公園があり、毎年「オキャロラン・ハープ・フェスティバル」という音楽フェスティバルが開催されています。
隣村のバリーフェアノンにはオキャロランの墓があります。
バリーフェアノン(Ballyfarnon)にあるオキャロランの墓
ロスコモン州の州都はボイル(Boyle)という町です。
セルタナガート山から約20㎞、オキャロランゆかりのキジューより17kmくらいです。
ボイルの町のすぐ近くのドルマノン(Drumanone)というところに超巨大なドルメンがあります。
ドルマノンのドルメン周辺の詳細地図
ドルマノンのドルメンは県道(R294)からほんのちょっと脇へ入った線路沿いこつぜんと姿を現します。
ドルメンの手前に線路があり、踏切を渡らないといけないのですが、
なんとこの踏切、手動の踏切なんです。
線路を渡る前に門を開け、門を閉め、線路を渡り終えたら再び門を開け、門を閉めてようやっと線路を渡り切ることができるのです。
踏切を渡る前に左右をよく見て、電車が近づいていないかよく聞いてから、安全にわたりましょう。門はちゃんと閉めてね。
と書いてあります。
それを守らない場合は最高600ユーロの罰金だそうです。
踏切を渡り終えた所にも「門閉めた?」との注意書きが・・
踏切を渡り終えるといよいよ巨大なドルメンとのご対面です。
この写真では分からないかもしれませんが、高さ2メートルを超すかなりの大きさのドルメンです。
私と比べるとこの通り
手動の踏切といえばアイルランドにはこんな踏切もあります。