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フィドル(ヴァイオリン)の弾き方の基本の基本 ②

 

アイリッシュ音楽など民俗音楽やクラシック音楽以外のジャンルで使われているバイオリンの弾き方

 

このページは3ページに分けて書かれています

こちらのページが2ページ目です。1ページ目はこちらを、3ページ目はこちらをご覧ください。

 

※ このページはもともとパソコンで見ることを前提として作ったので、画面が横に向いていた方が見やすいと思います。スマホでご覧になる際は画面を横向きにした方が、画像や動画が見やすくなると思います。

 

このページでは楽器や弓の持ち方、音の出し方など、フィドルの基本的なことを扱っています。

 

所謂「ヴァイオリン」の初心者向けの基本情報が載ったサイトやブログは多くあるのですが、「フィドル」の初歩の初歩について書かれたものはほとんど見たことがなかったので作ってみることにしました。

 

当サイトにもフィドルの奏法について色々と解説したページがありますが、初めて楽器を持つところからは解説していません。

 

今ご覧いただいているこちらのページは、これからフィドルを始める方にも役に立つ内容となっています。

 

フィドルを始めてみたいけど近くに教えてくれるところがないとか、レッスンに通いたいけど遠くてなかなか行けない、独学で頑張っている方などぜひこのページを参考にしてみてください。

 

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目次

 

バイオリン 開放弦 基本 練習

練習④は長い音(2分音符)と短い音(4分音符)が出てきます。

4分音符は2分音符の半分の弓の長さで弾きます。(2分音符を全弓で弾くのであれば4分音符は半弓) 

 

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ボウイングの基本練習 ② - 重音

 

上の基本練習と合わせて、同じことを重音で弾く練習も出来るといいと思います。

 

重音とは「音を重ねて弾く」ことで、弦を2本同時に弾いて鳴らします。

 

フィドルの演奏では弦を2本同時に弾くことが頻繁にあります。

 

そもそもフィドルをチューニング(調弦)するときも、普通は弦を2本ずつ弾いて音を合わせます。

 

それだけに早い段階で弦を2本同時に綺麗に鳴らせるようになっておいて損はないので、このような練習を取り入れるのはとても良いことだと思います。

 

バイオリン ボウイング 重音 練習

※動画の中の「練習④」は四分音符&八分音符で弾いています

 



 

左手の基本練習 - 音階を重音で

 

開放弦を重音で弾ければ、音階も重音で練習してみると良いと思います。

 

重音で練習すると音の場所を覚えるのが早くなります。

 

隣の弦に指が触れないように押さえないといけないので、左手のフォームが綺麗になっていきます。(左手のフォームが綺麗でないと重音を綺麗に弾けない)

 

バイオリン 重音 音階 練習

  

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左手の基本練習 - マイナースケール(開放弦から、弦一本ずつ)

 

ここまで左手を使った練習は「メジャースケール」しか弾いていませんでしたが、マイナースケール(短調)の指使いの練習もやってみたいと思います。

 

マイナースケール(短調)とは所謂「暗い感じ」、「悲しい感じ」に聞こえる音並びのことで、実際にこの指使いで弾くとそのような感じに聞こえてきます。

 

この場ではマイナースケールとしましたが、指使い的にはマイナースケール以外にも使います。

 

下の動画ではA線とD線で弾いていますが、他の弦(G線、E線)でもやってみるといいと思います。また一つ前でやった重音でやってみるのもいい練習になります。

 

バイオリン 音階 短調 練習

  

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左手の基本練習 - 音階(開放弦から、弦一本ずつ、小指含む)

 

ここまでやってきた左手の練習では薬指までしか使っていませんが、実際のフィドルの演奏では小指も使います。

 

ここまでやってきた指使いの練習に馴れてきたら、小指を使う指使いもやれるといいと思います。

 

といっても小指を使うのはなかなか難しいので、じっくりと取り組んでみるといいと思います。

 

バイオリン 小指 音階 練習

  

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左手の基本練習 - 音階 (ニ長調 - 一オクターブ)

 

ここまでは音階といっても弦を一本ずつ、音階を半分ずつでしか弾いていません。

 

ここからは「ドレミファソラシド」をドからドまで行って帰ってくる一オクターブの音階を弾いてみます。

 

実際にはレの音から始まる「ドレミファソラシド」、即ち「ニ長調(Dメジャー)」*の音階になります。

 

*「レ」の音から始まる「ドレミファソラシド」

バイオリン 音階練習 初心者

  

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左手の基本練習 - 音階 (ニ長調 - 1オクターブ - スラーで)

 

同じニ長調の一オクターブの音階をスラー(1弓で2つの音を弾く)で弾くのもいい練習になります。

 

バイオリン 音階 スラ―

  

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左手の基本練習 - 音階 (ニ長調 - 1オクターブ - 弓の長さを使い分ける)

 

この練習はボウイングの練習も兼ねた練習になります。

 

「ボウイングの基本練習 - 日々の日課」のところの「練習 ④」の弓の使い方で音階を弾きます。

 

バイオリン 音階 ニ長調

  

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左手の基本練習 - 音階 (ニ長調 - 1オクターブ - 変則的なスラーで)

 

この練習も左手だけでなくボウイングの練習としても有効です。

 

2長調の音階をやや変則的なスラーで弾きます。

 

馴れないうちは弓の順番に戸惑うかもしれません。

 

アイリッシュのフィドル奏法によく使われるパターンなのでぜひ練習しておきたいものです。

 

バイオリン ボウイング スラ― 音階

  

 

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ステップ ⑥ - 右手関連 - 弓の使い方のあれこれ

 

ここまでやってきた練習はぜひとも最低限の日常の日課として続けてみるといいと思います。

 

まだまだ全ての課題を完璧には出来ないかもしれませんが、出来るようになるまで続けることが大事だと思います。

 

ここで再び、右手関係の基礎に戻ってみたいと思います。

 

弓を真っ直ぐに動かすための基礎的な練習や、腕の重さを意識した弾き方などについて知っておいて損はないと思います。

 

あまり最初のうちから理論づくめになってしまっても面白くないので、私的には始めたての頃はとりあえず演奏の質には拘らず、ざっくりとでいいのでどんどん先に進めていって、ある程度楽器に対しての「耐性」がついてきた辺りから、理論的なことを学んでもいいのではないかなとおもっています。

   

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右腕の使い方

 

フィドルを弾くときの右腕の動きは、

 

・運弓中(弓を動かしている間)は手の甲が自分の顔の方を向く

・腕を動かすのはひじから先

 

が基本だと思います。

 

よかったら下の画像と動画で右腕の動き方をご覧になってみてください。

 

バイオリン 右手 右腕

  

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弓を真っ直ぐに動かすには

 

フィドルの演奏中の弓の動きは、駒(ブリッジ)に対して常に平行に動いているのが基本だと個人的に思っています。

 

「ステップ③ - ① 音を出す練習」の所にも載せましたが、基本的な弓は下の画像の真ん中の写真のようになるのが標準だと思います。

 

バイオリン 弓 動かし方 弾き方

 

弓を真っ直ぐに動かすというは簡単そうに見えて以外と難しいものです。

 

以下の動画でやっているようなことも、ボウイングの基本的な動きを学ぶのに役に立つと思います。

 

  

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人差し指の使い方

 

フィドルのボウイングでは人差し指の使い方も大事です。

 

アクセントの付けたり、音量を増す時などは人差し指の使い方による所が大きいです。

 

マット・クラニッチというアイルランド人フィドル奏者が書いた教則本の中にも「アイリッシュ・フィドルの演奏の特色は人差し指の使い方が大きな貢献を果たしている」と書いてあります。

 

フィドル 弾き方 教則本
フィドルの教則本に載っている人差し指の使い方に関する記述

 

参考になるかどうか分かりませんが、私は下の動画ような感じで人差し指を使っています。

 

  

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弓の重さを利用する

 

アクセントを付けたり、音に艶を与えたりする際に人差し指を使いますが、弓そのものが持っている重さ自体も利用しないと意味がありません。

 

弓を摘み上げるような感じで持ったり、握りしめて持ってしまうと、弦にかかる弓の重さが半減してしまい、張りのある音が出しずらくなってしまいます。

 

弓を持たない(摘まみ上げない、握らない)で、弓の重さだけで弾くと、弓の重さがダイレクトに弦に伝わる感覚が分かると思います。

 

  

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腕の重さを使う

 

人差し指や、弓の重みを使った弾き方に加え、腕の重みを使うことも大事です。

 

腕の重みが使えていない = 弓を空中浮遊させて弾いているといっても過言ではなく、空中浮遊のボウイングで張りのある音を出すことは相当難しいと思います。

 

私自身が腕の重みを意識したボウイングの練習をする時は下の画像&動画のように三角巾を使ってやっています。

 

あまり一般的なやり方でははないかもしれませんが、個人的にはそこそこ使えると思っています。

 

腕の重みを感じさせるために、右の脇の下に紙を挟ませて練習させる先生*もいます。

*私の一番最初のフィドルの先生がそういう教え方でした。

 

バイオリン 右腕 腕の重み 練習方法
バイオリン ボウイング 練習方法

壁に肘をよりかけて弾くのも、腕の重みを使って弾くのに役立ちます。

  

 

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ステップ ⑦ - 左手関連

 

ステップ⑥」では弓の動かし方、腕の使い方など「右手側」に関連したことを取り上げましたが、ここでは左手側の基礎について掘り下げてみようと思います。 

 



 

左肘の位置、親指の位置

 

 「フィドルの持ち方、構え方」とのところでフィドルの持ち方についてざっくりと説明しましたが、指で弦を押さえる動作が加わると、左肘の位置や左手の親指の動きも大事になってきます。

 

左肘や左手の親指が適切な位置にないと、特定の音に届かなかったりします。(特に太い弦や小指で押さえる音など)

 

下の画像と動画で左肘の位置と親指の動きを確認して見ると良いと思います。

 

バイオリン 肘 位置 練習方法

 

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音の並びと指の型の関係

 

フィドルの指使いは

 

「指と指を閉じて押さえる」

「指と指を開いて押さえる」

 

この2つの動きが基本的な動作となります。

 

音と指使いの関係では「閉じて押さえると半音」に、「開いて押さえると一音」という関係になっています。

 

一音というのは簡単に説明するとピアノの鍵盤の「白い鍵盤から白い鍵盤*」ということになります。半音は「白い鍵盤から黒い鍵盤、黒い鍵盤から白い鍵盤」ということになります。

*実際は「白い鍵盤から白い鍵盤」で「半音」になるところもあります

 

フィドルは指4本で弾きますので、指4本で出来得る「指の型」というのが決まっています。

 

要はその「指の型」と「音の配列」がリンクできれば、どこからでも音階が弾けることになるので、どんな調の曲でも弾けるということになります。*

 

すぐに分からなくてもいいのですが、この指の型と音の並びについて意識してみると良いと思います。

 

*初めての音出し練習(左手編)」で「テトラコード」ということについて少しふれているのですが、「指の型と音の並び」の関係には「テトラコード」が深く関わってきますので、この辺りもどこか片隅に留めておけるといいかもしれません。

 

以下はアイリッシュ音楽の演奏でよく使われる「指の型」です。

 

バイオリン 左手 指の型

 

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フィドルの運指表 (どこを押さえたら、何の音が出るかを示した表)

 

以下はフィドルの運指表です。

 

運指表とはどこを押さえたら何の音が出るかを表したものです。

 

今すぐに全ての音の場所を覚える必要はありませんが、ゆくゆくは全て覚えられるようになると良いと思います。

 

バイオリン フィドル 運指表

  

 

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ここまでやった方は、ぜひ次のページに書かれている練習もやってみてください。

 

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