Hook Peninsula
カーロウ*に泊まった翌日はウェックスフォード県散策に出かけました。
*今ご覧いただいているページはカーロウ州とウェックスフォード州の最高峰「レンスター山」に登った時の話の続きのページとなっています。
「レンスター山」登山の模様は>こちらのページでご覧いただけます。
朝早く起きてまず出かけた先は、実はウェックスフォード州ではなくお隣のウォーターフォード州。
ここはウォーターフォード州のパッセージイースト(Passage East)という所です。
目の前に広がるのはアイルランドで2番目に長いバロー川です。
ここでフェリーに乗って
渡った先は
ウェックスフォード州だったのです。
フェリーでウェックスフォードに渡ったら、まずはフック岬へ。
フック半島の端のフック岬の灯台です。よく絵葉書やカレンダーにも登場します。
フック半島は菜の花畑。
菜の花畑の脇にあった養蜂箱
ウェックスフォードイチゴが有名です。
フック半島で見つけた温室栽培のイチゴ園
ハウス栽培ですが正真正銘の「ウェックスフォードストロベリー」です。
アイルランドではウェックスフォード=いちごの代名詞になっています。
アイルランドでは路上でイチゴを売っている人をく見かけます。
ただ売っている人の大半はトラベラーちっくな人なので、私はスルーしています。
フック半島を後にその次に来たのはキルモア・キー(Kilmore Quay)というところでした。写真はキルモア・キーのマリーナです。
キルモア・キーはフック半島の東側に位置します。
前に見えるのは「ソルティー島(Saltee Island)」という島です。
行き当たりばったりで走ってきてたまたまこの島のことを知って、行ってみたいと思ってキルモア・キーまで来たのですが、島に上陸できる時間が11:30~4:30までと限られていて、自分の予定と合わなかったので今回はパスすることに・・
バードウォッチングに最適な島だそうです。
キルモア・キーの町中を少し散策してみたのですが、なかなか雰囲気のいいところでとても気に入りました。
キルモア・キーの表通りにある家の大半は茅葺屋根の家で、どれもかわいらしい作りをしています。
キルモア・キーの茅葺屋根の家
キルモア・キーの茅葺屋根の家
キルモア・キーの茅葺屋根の家
アイルランドで茅葺屋根の家はそれほど珍しいものではありませんが、ここまで集まっているのはそんなに多くないんじゃないかなと思います。
観光地だとリムリックのアデア(Adere)が有名ですが、正直アデアよりもこっちの方が「かわいい村*」に相応しいと思います。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
最近はどうだか知りませんが、以前の「地球の〇き方」というガイドブックで、リムリックのアデアのことを「かわいい村コンテスト」で優勝した村として紹介していて、日本人の観光客の間でアデア=かわいい村として定着してしまった感がありました。
でも本当はアイルランドで「かわいい村コンテスト」なんていうコンテストはやっていないんです。
その代わり「タイディタウン・コンテスト(tidy town competition」というのであればやっています。
「tidy town」というのは日本語に訳すと「整然とした」とか「整った」、もうちょっと洒落た言い方をするのであれば「小綺麗な」みたいなところで、決してかわいいという意味にはなりません。
恐らく某「地〇の歩き方」の関係者の方が「タイディー(tidy)」を「タイニー(tiny=かわいい)」と聞き間違えて、以来アデアのことを「かわいい村コンテストで優勝した村」と紹介するようになったのではと思います。
ちなみに「タイディタウン・コンテスト」毎年開催されますので、毎年アイルランドのどこかの村が優勝します。
アデアは確かにタイディタウンコンテストで優勝したことがありますが、後にも先にも優勝したのは1976年の1回だけです。
村によっては複数回優勝している村もあってドネゴール州のグレンティーズ(Glenties)という村は通算5回も優勝している、アイルランドの「タイディタウン」のチャンピオンの中のチャンピオンといってもいいような村もあります。
ちなみに私が今まで見た「地球の歩き〇」でグレンティーズが紹介されたことは一度もなかったと思います。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
タイディタウンに相応しいキルモア・キーですが、この村がコンテストに出たことはこれまでにないようです。タイディタウンのコンテストは村、町単位でエントリーしないといけないので、出場するには住人達の纏まりが求められるようで、審査に必要な条件を満たすのにお金がかかったりすることもあるので、アイルランド中の全ての村がタイディタウンコンテストにエントリーするわけでもないようです。
茅葺屋根の家の村を後に向かった先はジョンFケネディーゆかりのニューロス(New Ross)という町。
これはニューロスに向かう途中、茅葺屋根の家の村キルモア・キーの近くにあった「Tucumshane Windmill」という風車。
風力発電用の風車はよく見ますが、所謂こんな感じのいかにも風車って感じの風車をアイルランドではなかなか見ることがないのでけっこう新鮮でした。
風車のすぐ近くにあった道しるべ。
よく見ると全て「Meylers Millhouse Bar & Restaurant」と書いてあります。
どっちにどれだけ進もうと行きつく先は「Meylers Millhouseレストラン」ですという、レストランがジョークで立てたものです。
「私たちの女性の島」という名前の村がありました。
ちゃんと地図にも載っています。
散策したかったけど時間がなかったので素通りしてしまいました。
これまたすごい名前の村へ突入。
今度はブロードウェイだと。
アメリカのブロードウェイと比べると、ものすごいど田舎。
ここも散策したかったけど時間がなかったのでパス。
一応、
この写真だけは撮っておきました。
ブロードウェイのメインストリートにあった注意書きです。
Loose Chippings=飛び石
田舎を象徴する看板です。
ニューロスに行く前にニューロスの手前にある「ジョン F ケネディ・アーボリータム(樹木園)」というところに寄ってみました。
ジョンFケネディの曽祖父はこの樹木園のすぐ近くの村の出身です。
樹木園という名の通り色々な樹木が植えられていて綺麗な所でした。
樹木園には高さ271メートルの「Sliabh Coillte」という丘があって、丘の上からの眺めは絶景です。
ちなみに「Sliabh Coillte」とは「Mountain of Woods」、すなわち「森の山」という意味になります。
Sliabh Coillteの頂上からの眺め
ニュー・ロスの町に到着。
写真はこの町ゆかりの元アメリカ大統領のジョンFケネディーの像です。
ジョンFケネディーの像の所に立っていた解説板。
これによると1963年にケネディはニュー・ロスを訪れているようです。
ケネディーの曽祖父と曾祖母はどちらもウェックスフォード州の出身だそうです。特に曽祖父はニュー・ロスの出身で1849年にアメリカに移民したそうです。
ジャガイモ飢饉から逃れるための移民だったようです。
ニューロスの町中
ニュー・ロスといえばDunbrody Famine Shipとか有名なツーリスト・アトラクションもあるのですが、時間がなかったので足早に去ることに・・
ニュー・ロスを出てウェックスフォード州の州都のウェックスフォードの町に向かったのですが、これはウェックスフォードに向かう途中の「Mount Garrett」というところにあった橋。
形から可動橋(船を通すために開く)っぽいのですが、詳細は不明です。
ここはウェックスフォード州の州都、ウェックスフォードタウンのメインストリート。メインストリートと並行して線路が通っています。
逆側から見た線路。線路右側はウェックスフォード湾の波止場です。
路面電車が通っているのかと思いきや、普通の電車が通っていきました。
柵も何もない道路と並行して走るインターシティー列車は迫力があります。
ウェックスフォードのメインストリートにあった床屋さん。
アイルランド伝統音楽の有名な奏者に「〇〇ケヴィルさん」という人がいるのでついつい反応。ちなみに「Keville」という苗字はアイルランドでは珍しいです。
ひょっとして親戚?
ウェックスフォードの町を後に再びカーロウ州へ。
この日はカーロウ州のバンクロディー(Bunclody)にある「Millrace Hotel」というホテルに泊まりました。
バンクロディーはカーロウ州とウェックスフォード州の最高峰の山「マウントレンスター山」の近くの町です。
行き当たりばったりで泊まったホテルだったのですが、ちゃんとしたホテルで値段もリーズナブルで大満足。
バスルームも広くて快適でした。
さすがはAA4つ星*ホテルだけのことはあります。
*AA = Automobile Accociationのことで日本のJAFに相当するところです。
AAではホテルの格付けもやっていて、このマークを掲げているホテルやB&Bは多いです。
ちなみに私がアイルランドで車を所有していた時はAAに加盟していました。右上にAAのステッカーが貼ってあります。
St. Annesまで1kmはここでは特に関係ありません・・
併設のレストランからはカーロウやウェックスフォードの山々やバンクロディーの町並みが見渡せました。
セルフで持ってこれるシリアル類も種類が豊富。
朝食のメインは定番のフルブレックファスト。
←目次に戻る |