What is Irish Music
このページではアイルランド(アイリッシュ/ケルト)音楽についての全般的なことを解説しています。
・アイリッシュ音楽の演奏の特徴① - 基本はダンス曲
・アイリッシュ音楽の演奏の特徴② 全ての楽器が同じ様に
・アイリッシュ音楽の演奏の特徴③ - 色々な楽器が弾ける
・アイリッシュ音楽の演奏の特徴④ - 楽譜通りに弾かない
・アイリッシュ音楽の学び方① - 見よう見まねが基本
・アイリッシュ音楽の学び方② - 現地の学び方
・アイリッシュ音楽の学び方③ - YouTubeには注意
What is Irish Traditional Music?
definition of traditional music
アイリッシュ音楽とは「アイルランド」という国で伝統的に演奏されている音楽です。
アイルランドはイギリスのお隣の島国です。
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アイルランドで「アイリッシュミュージック」と言えば下の動画で弾いているような曲を指します。
フィドル(バイオリン)によるアイリッシュ音楽の演奏
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アイルランドの音楽というと「ロンドンデリーの歌(ダニーボーイ)」や「庭の千草」といった、日本でも古くから親しまれているアイルランド民謡を思い浮かべる方も多いと思います。
しかし、これらの曲は現地ではあまり弾かることがありません。
日本ではお馴染みのアイルランド民謡「庭の千草」。
アイルランドで弾かれる(聞かれる)機会は意外と少ないのです。
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アイルランドで今日「アイリッシュミュージック」と言えば先ほどの動画のような曲や、アイルランドの伝統的な歌唱法で歌われる「シャンノース」の歌を指します。
アイリッシュ音楽が特集されたテレビ番組からの抜粋です。
ざっくりとですが、アイリッシュ音楽がどんな音楽か知ることができます。
アイルランド音楽 = ケルト音楽?
Difference between Irish & Celtic Music
アイリッシュ音楽のことを「ケルト音楽」と呼ぶこともあります
「ケルト音楽」といった場合、アイルランドの音楽だけでなく、スコットランドの音楽や、フランスのブルターニュ地方の音楽、スペインのガリシア地方の音楽なども含まれるそうです。
ケルト = 一つの国に限定されたものではないようです。
分かりやすく言うと日本や中国や韓国の音楽をひっくるめて「アジア音楽」と言うような感じに近いようです。
「アイリッシュ音楽=ケルト音楽」ではなく、ケルト音楽の中にアイリッシュ音楽も含まれるということになるでしょうか。
ケルトの音楽の中で共通するものといえば、「バグパイプ」だそうです。
ケルト文化圏のそれぞれの国に独自のバグパイプが伝えられているそうです。
「袋から音を出す*」という点においては共通でも、楽器の仕様や演奏法、演奏される楽曲は国ごとによって異なるそうです。
*バグパイプの『バグ』は「袋(bag)」、つまり「バッグ」という意味で、袋にためた空気を笛(パイプ)に送り込んで音を出します。
左からスコットランドの「ハイランドパイプス」、フランス、ブルターニュ地方のバグパイプ「Binioù」、スペインのガリシア地方のバグパイプ「ガイタ(Gaita)」、イギリスのノーザンブリアン・スモール・パイプス(Northumbrian Small Pipes)
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バグパイプはアイリッシュ音楽でも使われています。
アイルランドのバグパイプは「イリアン・パイプス (Uilleann Pipes)」と呼ばれています。
「イリアン(uileann)」とはアイルランド語で「肘」という意味で、肘で"ふいご(空気入れ)"を操作して音を出すことからこの名前が付いたそうです。
アイルランドのバグパイプ「イリアン・パイプ」
Instruments used in Irish Traditional Music
アイリッシュ音楽ではアイルランドのバグパイプ「イリアン・パイプス」や「フィドル(バイオリン)」などが伝統的な楽器として古くから演奏されています。
アイルランドのバグパイプ「イリアン・パイプス」
アイリッシュ音楽で最も古くから使われている楽器の一つです
「イリアン(Uilleann)」はアイルランド語で「肘」を意味します。
フィドルもイリアン・パイプスと並んで古くから用いられています
アイルランドの音楽で使われているフィドルは呼び方の違いだけで、楽器そのものはヴァイオリンと全く同じものです。
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ハープはアイルランドの硬貨や、国の紋章として使われているアイルランドを象徴する楽器です。
ハープはアイルランドの硬貨やパスポートにも描かれています。
アイリッシュハープによるアイルランド伝統曲の演奏。
他には「ティンホイッスル」という縦笛やフルートやコンサーティーナなど様々な楽器が演奏されています。
ティンホイッスルの演奏
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アイリッシュ音楽で使われる楽器についてはこちらのページもご覧になってみてください。
Tunes played in Irish Traditional Music
リールやジグ、ホーンパイプなど踊りのための曲や、「シャンノース」と呼ばれる古い歌唱法で歌われる歌などがあります。
アイルランドの伝統的なリール(Reel)の演奏です。
リールはアイルランドで弾かれている曲の種類の一つです。
ジグ(Jig)という種類の曲です
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アイリッシュ音楽演奏されている曲についてはこちらのページもご覧ください。
ステージで弾くだけが能ではない
The places where Irish Traditional Music is played
アイリッシュ音楽は様々な場所で演奏されます。
ステージ上で大勢のお客さんを前に弾くこともありますが、本国アイルランドでアイリッシュ音楽が大きなステージの上で演奏されるのを目にする機会はそう多くはありません。
アイリッシュ音楽はアイリッシュパブ(アイルランドの居酒屋)など、日常生活に密着した場所で演奏されることの方が多いです。
アイルランドの曲の多くはダンスのための曲なので、ダンスと一緒に演奏されることもあります。
アイリッシュパブで繰り広げられるセッション
アイルランドの若手ミュージシャンたちによるセッション
セッションで弾いている人たちが知り合い同士とは限りません。
見ず知らずの者同士でも同じ曲を知っていればセッションが楽しめるます。
セッションはアイリッシュ音楽の楽しみの一つです。
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アイリッシュ音楽のセッションについてはこちらもご覧になってみてください。
アイリッシュ音楽(アイルランド伝統音楽)の現地での位置づけは、日本のお琴とか三味線だとかに近いところがあると思います。
日本で普通に生活していると、三味線やお琴の演奏を間近で見たり聞いたりする機会はとても少ないと思いますが、アイリッシュ音楽もアイルランドで普通に暮らしていると、見聞きする機会はそれほど多くはありません。
日本人といえど、ごくごく普通の日本人がお琴や、尺八や、三味線などといった自国の伝統楽器や伝統的な音楽のことをよく知らないように、アイルランドでもごくごく普通のアイルランド人は、自分の国の伝統音楽や伝統楽器のことをよく分かっていません。
実際のところには、よく知らないだけでなく、そもそも伝統的な音楽そのものに興味がなく、ロックやポップスなどの一般的な大衆音楽の方を好んで聞く人の方が多いと思います。
当サイトではアイルランド人のアーティストによるロックやポップスなど、伝統音楽以外のアイルランドの音楽を紹介したページもありますので、興味のある方はそちらのページをご覧になってみてください。
アイルランドの"レコ大Meteor Music Awardを受賞するアイルランドのアイドルグループ「ウエストライフ」
伝統音楽の演奏家がこういう賞を取ることはないかも?
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トップクラスの演奏家 = 「プロ」ではないのもこの音楽の特徴の一つ
アイリッシュ音楽はアイルランド国内でもそれほど人気のある音楽ではないので、「アイリッシュ音楽のトッププレーヤー」だからといって、音楽の演奏だけで生活をしていけるかというとそうでもありません。
有名な演奏家といえど多くの演奏家たちは普通の仕事を持った普通の人たちです。
また有名といっても「アイリッシュ音楽の世界で有名」というだけで、普通のアイルランドの人は、目の前にフィドルの全国コンクールの優勝者が居ても気付くことはありません。
また、アイルランドは人口の少ない国ですから、アイリッシュ音楽に限らず全てのマーケットが小さいのも、音楽で生計を立てられないことの理由の一つです。(アイルランドの人口は400万人ちょっと。)
アイルランド伝統音楽を紹介する番組からの抜粋です。アイルランドの伝統音楽の演奏家の大半は音楽以外の仕事に就いていると紹介しています。
Irish music is dance music
基本的はダンスのための音楽
「アイリッシュ音楽で演奏されている曲」の項目のところで説明しましたが、アイルランド音楽で演奏されている「リール」や「ジグ」などといった言葉は「曲の種類」を表す言葉であると同時にダンスの種類を表す言葉でもあります。
リールはリールという種類の曲ですが、それと同時にリールというダンスのための曲でもあるわけです。
下の動画はリールに合わせて踊るアイルランドのダンスです。
アイリッシュ・ダンスの参考動画。
普通アイリッシュダンスといえばこのようなダンスのことを指します。
アイリッシュ・ダンスといっても色々な踊りがあります。
これは「ほうき(ブラシ)」を使って踊る「brush dance」という踊りです。
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アイルランドのダンスはタップダンスに似ていると思う人が多いそうですが、そもそもタップダンスはアメリカに渡ったアイルランド人たちの踊りが元になったのだそうです。
アイルランドのダンスについてはこちらのページもご覧になってください。
characteristics of playing Irish traditional music
基本はユニゾンプレイ (全ての楽器が同じ旋律を弾く)
アイリッシュ音楽の演奏の特徴として、「全ての楽器がユニゾンで弾く」というのが挙げられると思います。アイリッシュ音楽は複数の異なる楽器の演奏家が一緒に弾く際に、全ての奏者が同じ旋律を同時に弾くのが特徴です。
フィドルとフルートによる演奏です。
二人とも全く同じ旋律を弾いています。
マンドリンとフィドルとティンホイッスルによる演奏です。
三人が三人とも全く同じ旋律を弾いています。
You could be a multi instrumentalist!
色々な楽器が弾けるようになるかも
上の項目で説明した通りアイリッシュ音楽は基本的にユニゾンプレイの音楽です。
全ての楽器がまったく同じ旋律を同じように弾きます。
つまりある曲をフィドルで弾こうと、フルートで吹こうと、ハープで弾こうと、ティンホイッスルで吹こうと、どんな楽器で弾いても旋律は全く同じです。
何かの楽器で曲が弾ければ、その曲は他の楽器で弾いても同じなので、アイルランドには「マルチプレーヤー」といって複数の楽器を弾ける演奏家が多くいます。
下の動画の演奏家はアイリッシュハープとフィドルとコンサーティーナを演奏します。
アイリッシュ音楽の国際コンクール「フラー(Fleadh)」では複数の楽器で優勝する奏者は珍しくありません。
アイリッシュ音楽の国際コンクール"フラー"で五冠王(5つの楽器で優勝)に輝いた少年。
このHPの作者もフラーでの入賞経験があります。
譜面通りに弾かないのが普通
アイリッシュ音楽は、楽譜通りに弾かないということも特徴の一つです。
下はアイルランドの伝統曲をmidiで譜面通りに再生させたものです。
この曲を実際に楽器で演奏すると以下のように演奏されます。
上の譜面と同じ曲をフィドルで演奏した例です。
演奏者は譜面と同じ曲を3回繰り返して弾いています。
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アイリッシュ音楽の演奏では「装飾音(ornamentation)」と呼ばれる「飾り付けの音」を付けながら演奏します。装飾音は基本的に楽譜には書かれません。装飾音についてはこちらをご覧になってください。
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上の演奏例ようにアイリッシュ音楽は基本的に楽譜通りには弾かないのが普通です。
また1曲を複数回繰り返して弾くのが基本で、繰り返して弾く際に、前に弾いたのと同じ通りに弾かないのも基本です。
曲の繰り返しの際に「バリエーション」と呼ばれる元のメロディーとは異なる別の旋律を加えながら演奏します。バリエーションは即興的に付けることもあります。
Learning to play Irish traditional music
楽譜を使わずに耳で聞いて学ぶのが基本です。
現地でレッスンを受ければ分かると思いますが、基本的にアイリッシュの音楽を学ぶ際に楽譜を使うことはほとんどありません。
そもそもアイリッシュ音楽は「楽譜通りに弾く」音楽ではないので、楽譜はほとんど役に立ちません。アイリッシュ音楽に使われる装飾音やバリエーションを正確に楽譜に書き表すことは不可能なので、普通は聞いたことを聞いた通り、見たことを見た通りに覚えていきます。
上の動画はアイルランドのフィドル(バイオリン)教室のレッスンの模様です。
この教室ではその日習う曲を、最初は楽器を持たずに歌って覚えていきます。
曲を歌って覚えたら、楽器を持って曲を弾きます。
楽譜はありませんので、歌った通りに楽器で弾きます。
「歌った通りに楽器で弾ける 」ということは、つまり「弾ける」ということですから、楽譜がなくても何も問題がないわけです。
アイルランド音楽で大事なことはまず「旋律を覚えること」であって、「譜面を読む」ことではないのです。
譜面を使わずに聞いたことを聞いた通りに弾くことを「耳コピ」と言ったりもします。
「耳コピ」についてはこちらのページでやり方やコツについて解説しています。
時には譜面を使うこともありますが、普通の五線譜ではなく「ABC譜」とよばれるアルファベットで書かれた譜面が使われることもあります。
アイリッシュ音楽でよく使われる「ABC譜」
暗号でもなんでもなく、れっきとした楽譜なのです
現地のフィドルのワークショップ(グループレッスン)でABCで譜面を書いていくフィドルクラスの講師。(アイルランドではよく知られている奏者さんです。)
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「ABC譜」についてはこちらをご覧ください。
how people in Ireland learn traditional music
現地の人の学び方
本国アイルランドでは親や親族から習ったり、教室に通って習うことが多いです。独学で学んだ人というのはあまり聞いたことがないです。
アイリッシュ音楽は楽譜を使うことなく、人から人へと受け継がれてきた音楽なので、独学で学ぶのは難しいようです。
アイルランドには「Comhaltas Ceoltóirí Éireann(略してCCÉ)」というアイリッシュ音楽の協会があります。
アイルランドにはCCÉの運営している教室がそこらじゅうにあって、CCÉの教室で演奏を学ぶ人も多くいます。
CCÉの教室はアイルランド中にあります。
旗が立っているところ=CCÉの教室がある町/村
クレアのCCÉの教室に通う子たち
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CCÉではアイリッシュ音楽の演奏試験や、アイリッシュ音楽の認定講師になるための試験なども実施しています。
アイリッシュ音楽の演奏家試験「SCT Exam」のシラバス
アイリッシュ音楽の演奏技能試験、「SCT Exam」についてはこちらのページをご覧ください。
アイリッシュ音楽の認定講師試験「TTCT Exam」についてはこちらのページをご覧ください。
アイリッシュ音楽を紹介する番組からの抜粋です。
話しているのは「マーティン・ヘイズ」というとても有名なフィドル奏者です。
聞き手は葉加瀬太郎さんです。
こちらのページでこの動画の長いバージョンをご覧いただけます。
YouTubeには注意
間違った演奏も沢山載っているので・・
最近はYouTubeでアイリッシュ音楽を知ったという方も多いようです。
YouTubeには良い動画も沢山載っているのですが、間違った演奏や間違った教え方をしている動画も多く載っています。
YouTubeに載っている間違った教え方の動画を参考にして、悪い癖を付けてしまったりすると、後々直すのが大変になってしまいます。
参考までに下に「間違った演奏」と「正しい演奏」を掲載してみました。どちらもYouTubeにアップロードされている動画です。
アイリッシュ音楽のことをよく分かっている人ならば、「間違った演奏」として掲載した演奏は「ああ、これはちょっとね~」と思うことでしょう。
アイリッシュ音楽のことをよく分からない方は、2つの動画の演奏のどこがどう違うのかが良く区別できないと思います。
最初のうちは皆そんなものです。そのうちに違いが分かるようになると思います。
間違った演奏編
正しい演奏編
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最初の動画の弾き方どこがいけないかというと、早い話が譜面通りの演奏だからです。
最初の動画の演奏は何のひねりも効いていません。装飾音も使っていないし、バリエーションも付けていません。
ただ単に旋律だけを同じ調子で弾いているだけなのです。
音と音の間隔も均等に弾いてしまっているので、アイリッシュ音楽独特のリズム感、所謂「ノリ」が出ていません。
このページ内の「アイリッシュ音楽の演奏の特徴③ - 譜面通りに弾かないのが普通」の所にも書いてありますが、アイリッシュ音楽は普通は譜面通りには弾かないものです。
もう1人の奏者は色々な装飾音や、ひねりの効いたフレーズを織り交ぜることによって、楽曲をかっこよくアレンジしていますし、アイリッシュ音楽の演奏に重要な「ノリ」も出ています。
アイリッシュ音楽のリズム感「ノリ」についてはこちらのページをご覧ください。
ちなみに同じ曲を私(Taka)が弾くと下のようになります。
Difference betwen the fiddle and the violin
アイルランドの伝統音楽では「フィドル」という楽器がよく使われています。
フィドルとはどんな楽器かというと、基本的にはバイオリンとまったく同じです。
アイリッシュや北欧の民俗音楽など、クラシック以外のジャンルで使われているバイオリンのことを総称してフィドルと呼ぶようです。
また中国の二胡(胡弓)などバイオリン以外の弓で弾く弦楽器もフィドルと呼ばれることがあるそうです。
世界中に様々な弓で弾く弦楽器があり、これらは全てフィドルの仲間になるそうです。
"フィドル"は日本ではあまりなじみのない言葉ですが、映画やテレビなどに登場する「バイオリン」の演奏シーンが実は「フィドル」だったということがよくあったりします。
有名なミュージカル「屋根の上のバイオリン弾き」の原題は「ザ・フィドラー・オン・ザ・ルーフ (The Fiddler on the Roof)」と言います。直訳すると「屋根の上のフィドル弾き」になります。
アメリカのテレビドラマ「大草原の小さな家」に登場するバイオリンの演奏も実はフィドルだそうです。
屋根の上のバイオリン弾きの原題は「Fiddler on the Roof」といいます
直訳すると「屋根の上のフィドル弾き」になります
「大草原の小さな家」に登場するバイオリンを弾いているシーン
実際には「バイオリン」ではなく「フィドル」になるそうです
スウェーデンのフィドル「ニッケルハルパ」
世界にはこのような「バイオリン」とは異なる弓で弾く弦楽器が多数存在します。
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アイリッシュ音楽では普通のバイオリンと全く同じものがフィドルとして使われています。
フィドルを紹介した番組からの抜粋です。
「フィドル」とはどんな楽器か、ざっくりとお分かりいただけると思います。
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基本的な構造はバイオリンと同じでも、素材や形が普通のバイオリンとは異なる楽器も存在します。
アイルランド北部「ド二ゴール州」のフィドル奏者「フランク・キャシディ」が作った「ブラス・フィドル」。トランペットやサックスなどに用いられている"ブラス素材"で作られた金属製のバイオリンです。
自家製のフィドルを弾くアイルランド西部のクレア州出身のマイケル・ダイナン。なぜ三角形になったのかは謎です。
上の画像のフィドルを演奏している動画です
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アイリッシュ・フィドルについてはこちらをご覧ください。
こちらのページではフィドルが使われる世界の様々な民俗音楽を紹介しています。
フィドルを弾いてみたい、習ってみたい、ちょっと体験してみたいという方は、アイルランド公認の認定講師がレッスンをやっております。
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